長崎県壱岐市芦辺町国分東触に鎮座する月讀神社は、その歴史と神秘的な雰囲気から、多くの参拝者を魅了するパワースポットです。古事記にも登場する月読命を主祭神とするこの神社は、全国各地に点在する月讀神社の総本社と伝えられており、神道発祥の地とも称されています。
基本情報
- 所在地: 長崎県壱岐市芦辺町国分東触464
- 祭神: 月読命、月夜見命、月弓命(いずれも月を司る神)
- 御利益: 安産、健康、病気平癒、豊作、大漁、商売繁盛など
- アクセス: 芦辺港から車で約10分
- 駐車場: あり(無料、10台程度)
- 拝観時間: 自由
- 拝観料: 無料
歴史と伝説
月讀神社の歴史は古く、487年(顕宗天皇3年)には既に存在していたとされる記録が残っています。 当時、阿閉臣事代という官吏が朝鮮半島の任那へ使いに出かけた際、壱岐島で月神が憑依し、「土地を月の神に奉納せよ」との託宣を受けたという伝説があります。この託宣を受け、朝廷は壱岐の県主である忍見宿禰に命じ、壱岐の月讀神社から分霊を京都へ遷座させたと伝えられています。これが現在の京都の月讀神社の起源とされています。
また、神功皇后が三韓征伐の際に、出産を遅らせるために腰に巻いたとされる「月延べ石」のうちの一つが、この月讀神社に納められているという言い伝えも残っています。現在、その石の所在は不明ですが、安産祈願に訪れる参拝者も多い理由の一つとなっています。
さらに、江戸時代には平戸藩の命を受けた橘三喜が、この神社を延喜式内社である「月読神社」と比定しました。しかし、この比定には異論もあり、それ以前は「山の神」を祀っていたとする説も存在します。
神秘的な境内
境内はヒノキ林に囲まれ、石段を登って本殿へと至る参道は、昼間でも薄暗く、神秘的な雰囲気に包まれています。その静寂と荘厳な雰囲気は、多くの参拝者に深い感銘を与えます。境内には、茅の輪やパワーストーンなども見られ、より一層神秘的な空間を演出しています。
例大祭
毎年旧暦9月23日に行われる例大祭では、壱岐神楽が奉納されます。この神楽は、壱岐独特の伝統芸能であり、神聖な雰囲気をさらに高めています。
まとめ
壱岐の月讀神社は、歴史、伝説、そして神秘的な雰囲気と、多くの魅力を兼ね備えた神社です。神道発祥の地とも称される由緒ある古社を訪れ、その歴史と神秘に触れてみてはいかがでしょうか。 安産祈願や健康祈願など、様々な願いを込めて参拝するのも良いでしょう。 壱岐への旅行の際には、ぜひ訪れてみたいスポットの一つです。
関連リンク・参考文献
[1] 【月讀神社(つくよみじんじゃ)】(長崎県壱岐市) | 八百万の神の浮世絵師 持田大輔
[2] 月讀神社 – 偲フ花
[3] 月讀神社|壱岐|島旅の魅力 | ORIENTAL AIR BRIDGE CO.,LTD
[4] 月讀神社(長崎県/壱岐)のアクセス・営業時間・料金情報|るるぶ&more.
[5] 月読神社(上高倉字石本上) – 津山瓦版
[6] 月讀神社 | 神話を科学する(古代史探訪)