静岡県掛川市の謎めいた猿田彦神社:足利氏ゆかりの古社と不思議な伝承

静岡県掛川市高瀬に鎮座する猿田彦神社。その歴史は古く、創建年代は不明ながら、少なくとも室町時代まで遡ると考えられています。境内には、足利氏にまつわる興味深い伝承が刻まれた由緒板があります。

足利氏の娘と天白大権現: 由緒板によると、足利尊氏の息子、足利基氏の娘が、関東管領として鎌倉府に赴任した際に、深く信仰する守本尊を祀るため「天白大権現」を創建したとされています。娘の死後、この地の人々は彼女の遺徳を偲び、天白大権現を深く信仰するようになり、氏子となったと言われています。享保6年(1721年)には社殿が改築され、明治4年(1871年)に神官社号改めの際に、現在の「猿田彦神社」と改称されました。

高瀬に残るもう一つの足利氏伝承: 高瀬には、この由緒板とは別に、足利氏にまつわる別の伝承も残されているとされています。詳細は不明な点も多いですが、この地と足利氏との深い繋がりを示唆する、興味深い謎めいた部分です。

静謐な山中の小さな神社: 佐束山に連なる静かな山中に位置する猿田彦神社は、ひっそりと佇む小さな神社です。林の中の鳥居をくぐり、石段を上がると、本殿が見えてきます。参拝者からは、静寂な空気に包まれた神秘的な雰囲気を感じるとの感想が多く聞かれます。

交通アクセスと参拝: 県道38号線沿いに鳥居があり、駐車場は神社のすぐ北東に少し広い場所があります。交通量が多い場所にあるため、安全に配慮して参拝しましょう。

謎めいたお賽銭箱: ある参拝者は、お賽銭箱を探して境内に入りましたが、お賽銭箱は見当たらず、床に転がったお賽銭を発見したそうです。薄暗いため、見つけにくかったのかもしれません。

御祭神と役割: 猿田彦神社の御祭神は、道案内の神として知られる猿田彦大神です。旅の安全や道迷いの防止、そして家内安全など、様々なご利益があるとされています。

例祭: 毎年8月12日と13日には、例祭が行われます。「東海一の荒祭」と呼ばれる勇壮な神輿渡御は、見応え十分です。

その他の伝承と謎: 掛川市には、猿田彦神社以外にも様々な伝説や逸話が残されています。これらの伝承の中には、歴史的な事実と混ざり合った、謎めいた部分も多く含まれています。それらの謎を解き明かすことで、掛川市の歴史や文化をより深く理解できるかもしれません。

この猿田彦神社は、歴史と謎に満ちた、魅力的な場所です。静かな山中で、古の伝承を感じながら、静かに参拝してみてはいかがでしょうか。

関連リンク・参考文献

[1] 静岡県掛川市 猿田彦神社 | ゆるり♪ぼちぼちゆこう〜ꕤ*。゚
[2] サルタヒコ – Wikipedia
[3] 掛川のおもしろい伝説・逸話 – 掛川市

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