千葉県香取神宮:神話、伝説、そしてミステリーに満ちた古社

基本情報

香取神宮は、千葉県香取市香取にある神社です。下総国一宮であり、全国約400社ある香取神社の総本社として知られています。創建は神武天皇18年(紀元前643年)と伝えられ、悠久の歴史を誇ります。主祭神は経津主大神(ふつぬしのおおかみ)で、日本書紀の国譲り神話に登場する神様です。伊勢神宮、鹿島神宮と共に、明治以前から「神宮」の称号を許された三社の一つであり、古くから国家鎮護の神として皇室からの崇敬が篤く、現在も勅祭社として崇められています。

国譲りと経津主大神

香取神宮の祭神である経津主大神は、出雲国譲りの神話において、武甕槌大神(たけみかづちのかみ/鹿島神宮の祭神)と共に、天照大神の命を受け、大国主神から葦原中国(現在の日本)を譲り受けた神として知られています。十握剣を抜き、武威を示すことで大国主神を服従させ、日本の国土を平定したと伝えられています。このことから、経津主大神は建国や武道の神としても崇敬されています。

神秘の要石と大鯰伝説

境内には、大鯰の頭を抑えているとされる「要石」があります。これは、巨大な鯰の動きによって地震が起こると信じられていたため、その動きを鎮めるために据えられたとされる巨石です。鹿島神宮の「陰石」と対をなす「陽石」とされ、その地下にどれほど深く埋まっているのかは、今もなお謎に包まれています。要石のそばには、宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)を祀る押手神社があり、その配置や向きにも、何かしらの意味が込められていると推測されています。

香取神宮のミステリー

香取神宮には、いくつかのミステリーが伝えられています。例えば、奥宮の鰹木の数が偶数であること。神社の鰹木の数は祭神の性別を表し、奇数が男性、偶数が女性を表すのが一般的ですが、奥宮の偶数は、何か特別な意味を持つのかもしれません。また、境内には樹齢1000年を超える巨杉など、多くの古木が茂り、神秘的な雰囲気を醸し出しています。

その他見どころ

  • 楼門: 日本三大楼門の一つに数えられる、壮麗な楼門。随身として武内宿禰と藤原鎌足が描かれているとされています。
  • 本殿: 近世前期の神社建築を代表する建物で、重要文化財に指定されています。
  • 広大な境内: 約12万3千㎡の広大な境内には、多くの樹木や建造物が点在し、散策するだけでも楽しめます。春には桜、秋には紅葉と、四季折々の美しい景色も魅力です。
  • 神幸祭: 12年に一度行われる式年神幸祭は、経津主大神が東国を平定した様子を再現した壮大な神事です。

まとめ

香取神宮は、単なる神社という枠を超え、神話、伝説、ミステリーが凝縮された、まさにパワースポットと言える場所です。歴史と神秘に満ちた香取神宮を訪れ、その魅力を体感してみてはいかがでしょうか。 古来より人々の信仰を集め、現在も多くの参拝者で賑わう香取神宮は、日本の歴史と文化を深く知る上で欠かせない場所と言えるでしょう。

関連リンク・参考文献

[1] 香取神宮 – Wikipedia
[2] 創建はなんと紀元前600年以上前の神武18年。全国約400社という香取神社の総本社にして、”武道・建国の神”が鎮まる『香取神宮』 | ロータスタウン-クルマとあなたをつなぐ情報サイト
[3] 御由緒 | 香取神宮
[4] 東国旅行記(2)-香取神宮-|たかはし こうじ
[5] パワースポットとして有名!香取神宮の魅力をご紹介 | エアトリ – トラベルコラム

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