長崎県対馬市峰町木坂に鎮座する海神神社(かいじんじんじゃ)。正式名称は和多都美神社(わたつみじんじゃ)で、古くから対馬国一の宮と称えられ、国幣中社に列せられた由緒ある神社です。
基本情報
- 所在地: 長崎県対馬市峰町木坂247
- 祭神: 豊玉姫命(主祭神)、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)、鵜茅草葺不合命(うがやふきあえず)、宗像三女神など。
- 御神徳: 海上安全、豊漁、安産守護など。
- 創建: 詳しい創建時期は不明ですが、『延喜式神名帳』に記載されている式内社(名神大社)の有力論社であり、非常に古い歴史を持つ神社であると考えられています。
歴史と伝説
海神神社は、神功皇后が旗八流を納めた地として八幡本宮と称されたのが始まりと伝えられています。その後、上津八幡宮とも呼ばれ、対馬独自の太陽信仰や自然信仰、八幡信仰、神功皇后の伝承などが複雑に混ざり合い、現在の信仰形態に至っています。明治4年には海神神社と改称されました。
平安時代の『延喜式』に記載されていることからも、その歴史の深さが伺えます。境内には、統一新羅時代の作とされる国指定重要文化財の銅造如来立像も安置されています。かつては神宮寺が存在したとされる弥勒堂もありましたが、現在は廃絶しています。現在の社殿は1921年に建造されたものです。
周辺の木坂山(伊豆山)は原生林として保護されており、「木坂野鳥の森」として散策路も整備されています。野鳥観察を楽しみながら、神社の歴史に思いを馳せることができるでしょう。
ミステリーと裏話
海神神社には、具体的な裏話やミステリーに関する情報は少ないですが、長い歴史の中で様々な出来事や信仰の変遷があったことは想像に難くありません。 古文書や伝承を紐解くことで、新たな発見があるかもしれません。 また、境内や周辺の自然環境そのものが、一種の神秘的な雰囲気を醸し出していると言えるでしょう。
アクセス
厳原港から車で約1時間20分、対馬空港から車で約1時間です。公共交通機関でのアクセスは不便なため、車での訪問がおすすめです。
まとめ
海神神社は、対馬の豊かな自然と歴史が凝縮された聖域です。悠久の歴史と神秘的な雰囲気を感じながら、静寂の中で神々への祈りを捧げ、自然の息吹を満喫できる場所と言えるでしょう。 訪れる際には、周辺の原生林や野鳥の森も合わせて散策することをお勧めします。
関連リンク・参考文献
[1] 神話の里で海幸彦・山幸彦伝説に思いを馳せる – 対馬 島ブログ
[2] 海神神社|九州への旅行や観光情報は九州旅ネット
[3] 海神神社 | 全国の一の宮 | 一の宮巡拝会
[4] 【海神神社(かいじんじんじゃ)】(長崎県対馬市) | 八百万の神の浮世絵師 持田大輔
[5] 当神社について – 和多都美神社 【長崎県対馬市】