三重県津市広明町に鎮座する三重県護国神社は、明治2年(1869年)、第11代津藩主・藤堂高猷が戊辰戦争で戦死した藩士の霊を祀るため、「表忠社」として創建されたのが始まりです。その後、禁門の変から第二次世界大戦までの三重県関係の戦歿者6万3千余柱を祀る護国神社へと発展しました。靖国神社とは本社分社の関係にはないものの、祭神は基本的に重なっています。近年では、三重県の守り神、子供の神様としても県内外から篤い崇敬を集めています。
見どころと歴史の深淵
境内には、左右両方が口を開けた珍しい青銅製の狛犬が鎮座しています。通常の狛犬は「阿吽」の組み合わせですが、この狛犬の由来は未だ謎に包まれています。「狛犬由来記」の存在から、かつては「阿吽」のペアが存在した可能性が示唆されていますが、その詳細については今後の研究が待たれます。
毎年8月13日~15日には、「万灯みたま祭」が開催されます。約6000灯の提灯が境内を幻想的に彩り、平和への願いが込められた厳かな祭典は、多くの参拝者を集めます。夏祭りイベントも同時開催され、縁日やキッチンカーなども出店し、賑やかな雰囲気も楽しめます。
神社では、春秋年2回発行されている『三重護国』という刊行物も発行されています。創刊号には、当時の三重県知事や県議会議長、市長など各界の著名人が寄稿しており、歴史的にも貴重な資料となっています。また、県の有形文化財に指定されている刀「銘(表)濃州御勝山住藤原永貞 (裏)萬延元年庚申八月吉日…」も所蔵されています。
アクセスと情報
JR・近鉄津駅から徒歩5分とアクセスも良好です。年中無休で参拝可能です。詳細は公式サイトや観光情報サイトでご確認ください。
三重県護国神社への参拝を通して、歴史と平和への想いを馳せてみませんか?
関連リンク・参考文献
[1] 三重縣護國神社(三重県護国神社) – 三重縣護國神社(三重県護国神社) 公式サイト
[2] 三重県護国神社 – Wikipedia