志賀海神社:神功皇后と龍神、そして古代ロマン漂う海の聖地

福岡県福岡市東区志賀島に鎮座する志賀海神社は、古来より「海神の総本社」「龍の都」と呼ばれ、博多湾の総鎮守として崇敬を集めてきた由緒ある神社です。綿津見三神(わたつみさんしん)を祀り、海上安全、交通安全、災厄祓除、病気平癒など、多岐にわたるご利益があるとされています。

基本情報

  • 所在地: 福岡県福岡市東区志賀島877
  • 御祭神: 綿津見三神(底津綿津見神、仲津綿津見神、表津綿津見神)
  • 歴史: 創建時期は不明ですが、古くは志賀島北部の勝馬に三社が建てられ、2世紀から4世紀の間に現在の地へ遷座したと伝えられています。阿曇族が代々祀り、平安時代には朝廷からも篤く崇敬されました。豊臣秀吉なども社領を寄進するなど、歴史の波にもまれながらも信仰を集め続けてきました。
  • 見どころ: 玄界灘を一望できる亀石遥拝所、1万本以上の鹿の角が奉納されている鹿角堂など、見どころも満載です。

神功皇后と龍神伝説

志賀海神社には、数々の伝説が残されています。最も有名なのは、神功皇后三韓征伐の逸話です。神功皇后が出兵に際し、阿曇磯良を通じて祈願したところ、海の中から神々が現れ、航海を導いたという伝説があります。この伝説は、神社に残る「神功皇后出兵絵巻」にも描かれていると言われています。また、神功皇后が七日七夜神楽を奏した舞能ヶ浜、願いが叶った叶ヶ浜など、神功皇后ゆかりの地名も島内に数多く残されています。 龍神が干珠満珠(かんじゅまんじゅ)という宝珠を授けたという話も、この伝説に彩りを添えています。

ユニークな祭り:山誉祭

春秋に行われる山誉祭は、福岡県指定の無形民俗文化財です。「海の民が山を誉める」というユニークなお祭りで、君が代の歌詞が祝詞として用いられることから、国歌の起源に繋がるという説も存在し、古代のロマンを感じさせます。

その他の伝説とミステリー

志賀海神社には、神功皇后伝説以外にも、白龍伝説など様々な伝承が残されています。「龍の都」と呼ばれる所以も、こうした伝説と深く関わっているのかもしれません。 また、神社の創建時期や、綿津見三神と阿曇氏との関係など、歴史の謎も残されており、研究者や歴史愛好家の興味を引いています。

パワースポットとしての魅力

遥拝所からの海の景色は美しく、心身ともに癒やされるパワースポットとして、多くの観光客が訪れています。 神々や歴史、そして伝説が織りなす独特の雰囲気は、訪れる人々に深い感動を与えてくれるでしょう。

アクセス

志賀島へのアクセスは、福岡市街地から車で約30分、またはバスで約1時間です。 島内には駐車場も完備されています。

志賀海神社は、歴史と伝説、そして自然の美しさを感じることができる、魅力あふれる場所です。福岡を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 志賀海神社 | 観光スポット | 【公式】福岡県の観光/旅行情報サイト「クロスロードふくおか」
[2] 志賀海神社|志賀海神社について
[3] 志賀海神社 クチコミ・アクセス・営業時間|博多【フォートラベル】
[4] 航海における重要人物、阿曇氏の志賀海神社 | 古事記FUN!!
[5] 志賀海神社~神々と伝説に出会う旅~ | 御朱印散歩 – 福岡から始まる神社巡り
[6] <志賀海神社>「海神の総本社」として親しまれてきた神社|福岡・博多・天神・宗像・太宰府のおすすめ観光・レジャースポットなら旅色

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