沖縄県那覇市泊にある天久宮は、琉球八社の一つとして知られる由緒ある神社です。しかし、その歴史や構造は、一般的な神社とは一線を画す、多くの謎と魅力に満ち溢れています。
基本情報
- 所在地: 沖縄県那覇市泊3丁目19-3
- 祭神: 伊弉冉尊(いざなみのみこと)、速玉男尊(はやたまおのみこと)、事解男尊(ことさかおのみこと)
- 創建: 成化年間(1465年~1487年)と伝えられる
- 特徴: 階段を下りていく珍しい構造、境内には御嶽も存在する。
天女伝説と不思議な出会い
天久宮の創建には、美しい天女伝説が語り継がれています。昔、銘苅村に銘苅の翁子が住んでいました。ある日、夕暮れ時、天久野を散歩していた翁子は、威儀正しい法師を従えた気高い女人が山から下りてくるのを目撃します。 中腹の洞窟には泉があり、二人はしばしばその場所を訪れていました。しかし、不思議なことに、女人は洞窟に入る途中で消えてしまうこともありました。
翁子は王にこの出来事を報告し、王は役人に命じて洞窟に香を供えさせました。すると、香が自然に燃え上がり、この出来事が真実であることが証明されたのです。その後、洞窟の前に社殿が建立され、祀られることとなりました。そして、「我は熊野権現なり。衆生の利益の為に現れたり。かの女人は国家の守護神なり。弁財天である。」との神託が下されたと言われています。この伝説は、天久宮が単なる神社ではなく、神聖な力が宿る場所であることを示唆しています。
昭和19年の空襲と戦後の復興
昭和19年の空襲で社殿は焼失してしまいましたが、戦後は御嶽形式で奉祀され、昭和47年(1972年)に現在の本殿が再建されました。本土復帰の同年に宗教法人となり、神社本庁に包括されています。
ユニークな境内とパワースポットとしての魅力
天久宮は、一般的な神社とは異なるユニークな構造をしています。赤い鳥居をくぐり、階段を下りていくと境内へと至ります。境内には、本殿の他に、御嶽や龍神を祀る場所などがあり、独特の神秘的な雰囲気を醸し出しています。 多くの参拝者からパワースポットとして人気を集めており、龍神様や弁財天のエネルギーを感じることができる場所として知られています。
アクセスと周辺情報
天久宮は那覇市中心部から比較的アクセスしやすい場所にあります。最寄りの駅からは徒歩圏内ですが、駐車場も完備されているので車でのアクセスも便利です。周辺には泊高校や聖現寺などがあり、観光のついでに立ち寄るのも良いでしょう。
まとめ
天久宮は、天女伝説や龍神、そして不思議な構造など、多くの魅力を持つ神社です。沖縄の歴史と文化に触れ、神秘的なエネルギーを感じたい方は、ぜひ訪れてみてください。 静寂に包まれた境内では、日々の喧騒を忘れ、心静かに祈りを捧げることができるでしょう。
関連リンク・参考文献
[1] 琉球八社の天久宮 | 神様が見えない人でも、御利益をしっかり いただける方法
[2] 琉球八社のひとつ天久宮へ行ってきた | 琉球おきなわ説話
[3] 天久宮 – Wikipedia
[4] 沖縄県神社庁
[5] 「天久宮」(那覇市-神社-〒900-0012)の地図/アクセス/地点情報 – NAVITIME
[6] 天久宮 – 那覇市/沖縄県 | Omairi(おまいり)
[7] 【観光】琉球八社めぐりのまとめ記事!拝殿と御朱印をご紹介!|OkinawaHolidayHackers
[8] 天久宮 (那覇市)
[9] 天久宮に行ってきた【那覇市泊☁️】|あーーの
[10] 天久宮(那覇市泊) – Shrine-heritager