山梨県笛吹市一宮町に鎮座する甲斐國一宮浅間神社は、古くから人々に崇敬されてきた由緒ある神社です。その歴史は古く、なんと紀元前にまで遡ると言われています。今回は、この神秘的な神社の魅力を、歴史や伝説、そして隠されたエピソードと共にご紹介します。
基本情報
- 名称: 甲斐國一宮浅間神社(かいのくにいちのみやあさまじんじゃ)
- 所在地: 山梨県笛吹市一宮町一ノ宮
- 祭神: 木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
- 旧社格: 国幣中社
- アクセス: JR中央本線山梨市駅から徒歩約60分、またはタクシー約10分。中央自動車道勝沼ICから車で約5分。
悠久の歴史と伝説
甲斐國一宮浅間神社の創建は、第11代垂仁天皇8年(紀元前20年)正月、八代郡の神山の麓に祀られた山宮神社に始まります。その後、貞観7年(865年)に現在の地へ遷宮されました。この遷宮には、富士山の大噴火にまつわる伝説が深く関わっています。
伝説によれば、富士山の大噴火の際、浅間神社の神様である木花開耶姫命は、従者と共に西へ逃れました。疲弊した一行は、偶然見つけた泉の水を飲んで休息し、その地を気に入って定住したと言われています。 後に、神様の行方を捜索していた人々が、月の明るい夜に木花開耶姫命の姿を正体山(現在の神社のある場所)で発見し、現在の地に神社を建立したと伝えられています。
境内と見どころ
境内には、室町時代の作と伝えられる随神門、多くの絵馬が奉納されている拝殿、そして国指定重要文化財である本殿など、歴史を感じさせる建造物が数多く残されています。また、樹齢200年を超える夫婦梅の御神木は、子宝のご利益があるとされ、多くの参拝者から信仰を集めています。境内には十二支の石像もあり、自分の干支やその年の干支にお参りすることでご利益があるとされています。さらに、「祓門」と呼ばれる人型にくり抜かれた石像があり、くぐると厄災が祓われると言われています。
神秘的なエピソード
- 本殿の向き: 多くの浅間神社は富士山を正面または背にして建てられていますが、甲斐國一宮浅間神社の本殿は富士山に対して90度横を向いています。これは、万が一の噴火の際に神様が正面から被害を受けないようにとの配慮からだと伝えられています。
- 神獣鏡: 明治27年(1894年)、境内近くの鳥居原狐塚古墳から出土した「神獣鏡」は、国の重要文化財に指定されており、神社の由緒深さを物語っています。
年間行事
毎年4月には「大神幸祭」が盛大に行われ、多くの参拝者で賑わいます。
まとめ
甲斐國一宮浅間神社は、悠久の歴史と数々の伝説、そして神秘的なエピソードに彩られた、魅力あふれる神社です。 山梨を訪れた際には、ぜひ足を運んで、その神聖な空気に触れてみてください。 子宝祈願や厄除けなど、様々なご利益があるとされているので、それぞれの願いを込めて参拝してみてはいかがでしょうか。
関連リンク・参考文献
[1] 甲斐國一宮浅間神社/山梨の歴史を旅するサイト
[2] YouTube
[3] 甲斐国 一宮浅間神社(いちのみやあさまじんじや) | 富士山周辺の観光スポットとツアー情報なら富士山県
[4] 甲斐國一宮浅間神社/富士の国やまなし観光ネット 山梨県公式観光情報
[5] 甲斐国パワースポット巡りバスツアー:身曾岐神社・甲斐国一宮 浅間神社・大善寺 | 四季の旅
[6] 一宮循環:北回り|笛吹市コミュニティ|バス路線図・停車順
[7] 浅間神社 (笛吹市) – Wikipedia
[8] 笛吹市一宮町、一宮支所の東500mほどの場所に鎮座する山梨県内では最も古い神社の一つ 「甲斐国一宮 淺間(あさま)神社」。 古来より山火鎮護、農業、酒造の守護神、婚姻、子授安産の霊徳神として崇敬され、春を告げる例大祭「おみゆきさん(大神幸祭)」は現在も人々に親しまれているほか、初詣、お宮参り、七五三など、多くの人がお参りに訪れています。
[9] 28)甲斐国一宮浅間神社と国分寺跡は、甲斐古代の証し! – 新甲州人が探訪する山梨の魅力再発見!
[10] 一宮浅間神社
[11] 一宮浅間神社(市川三郷町) – Shrine-heritager