埼玉県川越市に鎮座する川越氷川神社は、約1500年前の創建と伝えられる歴史深い神社です。主祭神は素戔嗚尊(すさのおのみこと)と奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)。古くから地元の人々に「氷川様」と呼ばれ親しまれてきました。
光る川の伝説
川越氷川神社には、古くから伝わる神秘的な伝説があります。「光る川」の伝説です。約1500年前、入間川の川底が毎夜、広く光り輝いたと言われています。人々がその光の源を探っていくと、現在の川越氷川神社の場所にたどり着き、土地の長が身を清めてお告げを伺ったところ、その光は氷川の神様の霊光であると告げられたそうです。この伝説を基に、氷川神社が建てられたと伝えられています。現在でも、幻想的な光の演出が行われることがあるようです。
隠されたアラハバキ神
興味深いことに、川越氷川神社には、かつてアラハバキ神が祀られていたという説があります。アラハバキ神は、記紀神話には登場しない古代の神で、大和朝廷の支配が強まるにつれて、氷川神社などの他の神々にその座を譲り、摂社や末社に祀られるようになったと言われています。川越氷川神社の境内には、その痕跡を探る手がかりが残されているかもしれません。
縁結びの聖地
近年、川越氷川神社は縁結びの神社としても有名です。本殿前の白い玉砂利を持ち帰ると良縁に恵まれるという言い伝えがあり、巫女が麻の網に包み、神職がお祓いした「縁結び玉」が人気です。また、絵馬がトンネル状に奉納されている「絵馬トンネル」や、ユニークな「鯛みくじ」なども話題を呼んでいます。多くのカップルが結婚式を挙げ、花嫁が「縁結び玉」を境内に返すというロマンチックな風習もあるようです。
その他見どころ
境内には、絵馬トンネルの他に、ご神木や御神水と戌岩、大鳥居など、見どころが満載です。また、季節ごとのイベントも開催され、風鈴回廊などは特に人気です。川越の街並みを散策する際には、ぜひ訪れてみたいスポットです。
アクセス
東武東上線川越駅(本川越駅)からバスでアクセスできます。
川越氷川神社は、歴史と神秘、そして現代的な魅力が融合した、訪れる人を魅了する神社です。光る川の伝説や隠されたアラハバキ神の謎、そして縁結びの聖地としての側面など、様々な角度からその魅力を探求してみるのも良いでしょう。
関連リンク・参考文献
[1] 【光る川の伝説】夜の川越氷川神社~川越市宮下町 | 川越第一ホテル
[2] 隠されたアラハバキ神の謎 2/川越氷川神社 – ひーさんの散歩道
[3] https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/6022/525011.pdf
[4] 【川越氷川神社】アクセス・営業時間・料金情報 – じゃらんnet