岩木山神社:津軽の信仰の象徴、奥日光と称される荘厳な社殿

青森県弘前市百沢に鎮座する岩木山神社は、津軽地方の象徴である岩木山の南東麓に位置する由緒ある神社です。古くから「お岩木さま」や「お山」と呼ばれ、地元の人々から厚い信仰を集めてきました。創建は780年(伝承)とされ、1200年以上の歴史を誇ります。

基本情報

  • 所在地: 青森県弘前市百沢字寺沢27
  • 主祭神: 顕国魂神、多都比姫神、宇賀能売神、大山祇神、坂上刈田麿命
  • 旧社格: 国幣小社
  • アクセス: JR弘前駅からバスで約40分

荘厳な社殿と境内

岩木山を望む鳥居から本殿へと続く参道は、杉木立に囲まれた厳かな雰囲気に包まれています。参道途中には、上向きの狛犬(金運アップ)と下向きの狛犬(恋愛運アップ)があり、多くの参拝客が足を止め、祈りを捧げています。

本殿、拝殿、楼門、奥門、瑞垣、中門は国の重要文化財に指定されており、その重厚な造りと色鮮やかな絵様彫刻は圧巻です。日光東照宮を思わせるほどの美しさから「奥日光」という異名も持っています。境内には、三つ首の龍を模した手水舎があり、岩木山からの湧き水は、手を清めるだけでなく飲むこともできると言われています。子宝のご利益もあると伝えられています。

歴史と伝説

創建については諸説ありますが、780年に岩木山の山頂に社殿が造営されたのが起源とされています。その後、麓に下居宮(現在の厳鬼山神社)が建立され、山頂の社は奥宮となりました。坂上田村麻呂が東北平定の際に岩木山大神の加護を受けたという伝説も残っています。

明治の神仏分離令により寺院が廃止され、津軽総鎮守・岩木山神社となりました。明治6年(1873年)には国幣小社に列格されました。

お山参詣:津軽の伝統行事

旧暦8月1日を中心に行われる「お山参詣」は、国の重要無形民俗文化財に指定されている重要な祭りです。岩木山への登山と神社での祭祀を組み合わせたこの行事は、津軽の人々の信仰の深さを象徴するものです。

パワースポットとしての岩木山神社

岩木山神社は、古くからの信仰と歴史、そして美しい自然に囲まれたパワースポットとしても知られています。金運、恋愛運、子宝など、様々なご利益があるとされ、多くの参拝客が訪れています。

その他

  • 大日本帝国の戦艦「陸奥」には、岩木山神社が分祀されていました。
  • 神社の参道は岩木山の登山道の一つにもなっています。奥宮は岩木山頂付近にあります。
  • 本州最北端の鎮守様の木材であるヒバを使用し、390年もの風雪に耐えた建造物も存在します。

岩木山神社は、歴史と自然、そして信仰が一体となった、訪れる価値のある場所です。青森を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 岩木山神社 – Wikipedia
[2] 岩木山神社|スポット・体験|【公式】青森県観光情報サイト Amazing AOMORI
[3] 岩木山神社|弘前市観光情報サイト きてみて、ひろさき。ここみて、弘前
[4] 501 Not Implemented
[5] 岩木山神社 クチコミ・アクセス・営業時間|弘前【フォートラベル】

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