境内を電車が走る!不思議な魅力の澤田八幡神社

大阪府藤井寺市沢田にある澤田八幡神社。この神社は、近鉄南大阪線が境内を横切り、参道に踏切があるという、全国的にも珍しい特徴を持つ神社として知られています。境内を電車が走る様子は、一見すると不思議な光景ですが、その背景には歴史と、少しばかりの偶然が絡み合っています。

基本情報

  • 名称: 澤田八幡神社(さわだはちまんじんじゃ)
  • 所在地: 大阪府藤井寺市沢田4-2-3
  • 祭神: 品陀和気命(ほんだわけのみこと)
  • 旧社格: 村社
  • アクセス: 近鉄南大阪線「土師ノ里駅」から徒歩約6分
  • 駐車場: なし(近隣にコインパーキングあり)
  • 連絡先: 道明寺天満宮(072-953-2525)

電車が境内を走る理由:歴史と偶然の産物

澤田八幡神社の境内を電車が走るようになったのは、大正11年(1922年)4月、大阪鉄道(現在の近鉄南大阪線)が布忍駅~道明寺駅間を開通させた時です。 線路敷設にあたって、当時の計画では、町の中心部や、仲姫皇后陵などの歴史的建造物を避けるルートが選択されました。その結果、仲姫皇后陵の堤に沿うように線路が敷設され、結果として神社の境内を横切る形になったのです。 これは、決して神社を優先的に考慮した結果ではなく、むしろ歴史的建造物や集落を避けるための、やむを得ない選択だったと言えるでしょう。

当時、この地域では八幡神信仰が盛んであり、複数の八幡神社が存在していました。澤田八幡神社も、江戸時代初期に誉田八幡宮から勧請されたと伝えられています。太閤検地によって沢田村が誉田八幡宮の神領となり、後に隣接する古室村へ移りましたが、住民の強い希望により、神社は沢田に残されたという歴史があります。 この歴史と、線路敷設の事情が重なり、現在のユニークな光景が生まれたのです。

境内と見どころ

踏切を渡って境内に入ると、大きな楠の御神木が出迎えてくれます。境内は、拝殿と本殿へと続く坂道になっており、静かで神聖な雰囲気に包まれています。 例祭では、だんじり巡幸が行われ、地域住民の信仰の厚さが伺えます。神職は常駐されていませんが、その分、静かで落ち着いた雰囲気の中で、ゆっくりと参拝することができます。

不思議な魅力と、訪れる人々

境内を走る電車は、鉄道ファンや、変わった神社に興味のある人々にとって、魅力的なスポットとなっています。 日常では決して見られない光景は、写真撮影にも最適です。 また、静かな境内と、時折通過する電車の音が織りなす、独特の雰囲気も、この神社の魅力の一つと言えるでしょう。

まとめ

澤田八幡神社は、歴史と偶然が織りなす、不思議な魅力を持つ神社です。境内を走る電車という、一見すると非日常的な光景は、訪れる人々に忘れられない思い出を残してくれるでしょう。 藤井寺を訪れた際には、ぜひ一度足を運んでみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 澤田八幡神社(藤井寺市)境内に電車が駆け抜けるおもしろい神社 | ゆるけい登山
[2] YouTube
[3] 藤井寺の七不思議、「澤田八幡神社」の境内で電車が走るのはなぜ? | OSAKA NOSTALGIC SOUND TRIP
[4] 藤井寺市の寺院・神社−澤田八幡神社
[5] 澤田八幡神社 – Wikipedia
[6] 「澤田八幡神社」(藤井寺市-神社-〒583-0011)の地図/アクセス/地点情報 – NAVITIME
[7] 澤田八幡神社(さわだはちまんじんじゃ)<藤井寺市> – みなかわとりっぷ|大阪・南河内の魅力発信情報サイト(富田林・河内長野・大阪狭山・羽曳野・松原・藤井寺・太子町・河南町・千早赤阪村)
[8] 澤田八幡神社(藤井寺市) ・境内に近鉄線が走り参道に踏切も設置された氏神様
[9] 大阪府藤井寺市の神社一覧|ことはブログ-kotohablog

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