油祖 離宮八幡宮:製油発祥の地と歴史ロマン

基本情報

  • 所在地: 京都府乙訓郡大山崎町大山崎西谷21-1
  • アクセス: JR京都線「山崎駅」徒歩1分、阪急京都線「大山崎駅」徒歩3分
  • 祭神: 応神天皇、神功皇后、酒解大神、比売三神
  • 創建: 貞観元年(859年)と伝えられる。諸説あり。
  • 旧社格: 府社
  • 見どころ: 本殿、拝殿、中門、透塀、手水舎、高天宮神社(境内社)は国登録文化財。境内には、宝塔礎石、河陽宮故址碑、旧「石清水井」など歴史を感じさせる遺構が数多く残る。

歴史と伝説:油の神様と栄華の跡

離宮八幡宮は、その名の通り、かつて嵯峨天皇の離宮「河陽宮」があった場所に建てられたと伝えられています。貞観元年(859年)、僧・行教が豊前国宇佐より八幡神を勧請したのが始まりとされていますが、創建時期については諸説あります。

平安時代末期から、この地では荏胡麻油の生産が始まり、中世には「大山崎油座」と呼ばれる商業組織が形成され、全国の荏胡麻油の専売権を握るほど繁栄しました。その富と権力は、信貴山縁起絵巻にも「山崎長者」として描かれるほどでした。 当時の様子は、国盗物語にも描かれていると言われています。

しかし、応仁の乱や東海道本線の開通、荏胡麻油の需要減少などにより、離宮八幡宮は衰退を経験します。現在の建物は昭和4年以降の建築です。それでも、多くの食用油関連企業が氏子となっていることからも、かつての栄華を偲ばせることができます。「油の神様」として現在も信仰を集めています。境内には、その歴史を物語る数々の遺構や碑が残されています。

ミステリーと裏話:謎多き創建と消えた社地

離宮八幡宮の創建時期や経緯には、いくつかの謎が残されています。石清水八幡宮との関係性も複雑で、元宮説や独立創建説など、様々な説が提唱されています。 また、東海道本線の開通によって、かつては現在の3倍以上の広さがあったとされる社地の大部分が失われたという事実も、歴史の移り変わりを感じさせます。

見どころ詳細

  • 惣門・高麗門: 兵火を免れた貴重な建築物。
  • 拝殿・本殿: 荘厳な雰囲気を醸し出す。
  • 宝塔礎石: 寛永11年造替時にあった宝塔の名残。
  • 河陽宮故址碑: 離宮の跡を示す碑。
  • 旧「石清水井」: 現在も水が湧き出ているという井戸。
  • 「石清水八幡宮」と刻まれた石燈籠: 男山にある石清水八幡宮との深い関係を示唆する。
  • 「油断大敵」お守り: 油の神様らしいユニークなお守り。

周辺情報

離宮八幡宮周辺には、山崎合戦の古戦場跡や、妙喜庵、大山崎町歴史資料館など、歴史的な観光スポットが点在しています。これらのスポットを巡ることで、離宮八幡宮の歴史をより深く理解することができます。

まとめ

離宮八幡宮は、製油発祥の地として、そして歴史の変遷を肌で感じられる貴重な場所です。 油の神様としてだけでなく、歴史ロマンあふれるパワースポットとして、多くの人々を魅了し続けています。 ぜひ、一度訪れて、その歴史と神秘に触れてみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 山崎合戦の地を歩くコース/大山崎町
[2] 【離宮八幡宮】アクセス・営業時間・料金情報 – じゃらんnet
[3] 離宮八幡宮 – Wikipedia
[4] 離宮八幡宮 – 維基百科,自由的百科全書
[5] 油祖 離宮八幡宮
[6] <やましろ花だより>大山崎町の離宮八幡宮(りきゅうはちまんぐう)/京都やましろ観光
[7] 離宮八幡宮 クチコミ・アクセス・営業時間|長岡京・向日【フォートラベル】
[8] 離宮八幡宮 | 山崎観光案内所
[9] ��R�蒬�̎j�Ղ�K�˂�
[10] 京都府大山崎町 離宮八幡宮
[11] http://human.kanagawa-u.ac.jp/gakkai/publ/pdf/no148/14808.pdf

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