関市富之保の静寂に佇む、水無神社

岐阜県関市富之保、愛宕山の南西山麓に鎮座する水無神社。その歴史は古く、静謐な空気に包まれた境内は、訪れる者に深い安らぎを与えてくれます。今回は、この水無神社の魅力を余すことなくご紹介します。

基本情報

  • 名称: 水無神社(すいむじんじゃ)
  • 所在地: 岐阜県関市富之保字岩臼洞2964番地
  • 主祭神: 高照光姫命(たかてるひめのみこと)
  • 配祀神: 大年神(おおどしのかみ)
  • 創建: 伝宝亀5年(775年)

歴史と伝承:飛騨からの勧請と幾度かの遷座

水無神社の創建は、奈良時代の宝亀5年(775年)5月5日、飛騨国の水無神社より分霊を勧請したと伝えられています。当初は中之保宮本に祀られましたが、慶長5年(1600年)4月には富之保岩山崎大森へ、そして江戸時代の延宝6年(1678年)正月には現在の地に遷座しました。 幾度かの遷座を経てきた歴史は、この地の変遷と人々の信仰の深さを物語っています。 社伝によれば、明治維新の際に多くの古文書が焼失したため、詳細な由緒は不明な点も多いものの、近郷の大社として尾州家北方の守護神として篤く崇敬されていたことが伺えます。慶応3年(1867年)には、白川伯家(神祇官の長官)より奉幣されたという記録も残っており、その歴史と格式の高さがうかがえます。

神秘的な境内と、静寂に包まれた参道

境内は、白い玉砂利が敷き詰められた参道と、荘厳な拝殿が調和し、清浄な空気が漂っています。参道は階段状になっており、その先に現れる境内は、想像以上に広々としています。 参道の階段を上りきると、視界が開け、神聖な空気に包まれます。 拝殿の横には、元禄11年(1698年)のものと推測される石灯籠が静かに佇み、歴史の重みを感じさせます。また、境内には御霊神社も存在し、戦争で亡くなられた地域の方々が祀られています。 この御霊神社への参道は薄暗く、独特の雰囲気を醸し出しています。

例祭と地域との繋がり

古くから上之保、富之保、中之保の三ヶ村が参集し、神輿2基の神幸が行われていた例祭は、現在も富之保地区で4月15日付近の日曜日に斎行され、近郷近在の人々で賑わいます。 この例祭は、地域住民にとって重要な行事であり、水無神社と地域社会の深い繋がりを示しています。

アクセス

岐阜バス武儀倉口バス停下車徒歩1分、または東海環状自動車道富加関インターチェンジより約25分とアクセスも良好です。

まとめ

水無神社は、歴史と自然が織りなす静寂の空間です。 飛騨からの勧請、幾度かの遷座、そして地域の人々との深い繋がり。 これらの歴史と、神秘的な境内は、訪れる者に忘れられない感動を与えてくれるでしょう。 関市を訪れた際には、ぜひ水無神社に足を運んでみてください。 静寂の中で、古の息吹を感じ、心安らぐひとときを過ごせるはずです。

関連リンク・参考文献

[1] 水無神社 (関市) – Wikipedia
[2] 水無神社詳細
[3] 水無神社(岐阜県洲原駅)のアクセス・お参りの情報 |ホトカミ
[4] 富之保水無神社(関市) | 鬼丸のブログ
[5] 水無神社(岐阜県関市富之保) | あとわのことほぎ

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