栃木県野木町の野木神社:歴史と神秘に包まれた古社

基本情報

  • 所在地: 栃木県下都賀郡野木町野木2404
  • 主祭神: 菟道稚郎子命(うじのわきいらつこのみこと)
  • 配祀神: 誉田別命(応神天皇)、息長足姫命(神功皇后)、宗像三女神
  • 旧社格: 郷社
  • 創建: 仁徳天皇の時代(約1600年前)と伝えられる。正確な創建年は不明だが、8世紀には既に祀られていたとされる。

歴史と伝説

野木神社は、古くからこの地に根付く由緒ある神社です。創建は仁徳天皇の時代まで遡ると伝えられており、下野国造奈良別命が菟道稚郎子命の遺骨を奉じて斎宮を築いたのが始まりとされています。その後、延暦年間(782~806年)には、蝦夷征伐から帰還した坂上田村麻呂が現在の地に社殿を造営し、遷座したと伝えられています。

境内には、樹齢1200年を超えるといわれる巨大なイチョウの木があります。これは、空海が植えたと伝えられており、県の名木百選にも選ばれています。このイチョウは、母乳の出ない女性が厚い信仰を寄せていることでも知られています。出産した女性が、乳の出を祈願し、米ぬかと白布で作った模型の乳房を奉納する風習が残っています。

また、樹齢650年の大ケヤキも存在感を放ち、境内には他にも多くの巨樹が息づいています。これらの巨樹は、神社の歴史の深さを物語る貴重な存在と言えるでしょう。明治8年には、乃木希典大将が伝来の陣羽織などを寄贈したという記録も残っています。

春の幸せと神秘的な生き物

春には、野生のフクロウが境内で見られることがあります。また、恋人同士にも例えられる二輪草が咲き誇り、町の無形文化財に指定されている太々神楽の「五行の舞」も奉納されます。春の野木神社は、まさに「幸せいっぱい」の空間と言えるでしょう。

その他の見どころ

  • 黒馬繁馬図絵馬: 栃木県指定文化財。
  • 笠懸野台手函(かさがけのだいてばこ): 菟道稚郎子命の遺骸を納めたと伝わる場所。
  • 境内社: 王子稲荷神社、厳島神社、雷電神社など。

アクセス

野木神社へのアクセスは、公共交通機関ではやや不便なため、車での来訪がおすすめです。

まとめ

野木神社は、長い歴史と数々の伝説、そして神秘的な自然に包まれた、魅力あふれる神社です。訪れる人々に安らぎと幸せをもたらしてくれる、そんな場所と言えるでしょう。ぜひ、一度足を運んで、その魅力を体感してみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 下都賀郡野木町の野木神社・雷電神社・大杉神社/若林の龍神社‏/野渡の熊野神社‏/友沼の八雲神社・水神宮
[2] 野木神社 « 栃木県神社庁
[3] 野木神社 | とちぎ旅ネット〜栃木の観光旅行情報サイト
[4] 野木神社 – Wikipedia

By ando