滋賀県甲賀市の神秘、檜尾神社:火災除けの祈りと歴史の重み

古き良き時代の面影を残す滋賀県甲賀市甲南町池田に鎮座する檜尾神社。その歴史は深く、数々の伝説やエピソードが語り継がれています。今回は、この神秘的な神社の魅力に迫ります。

基本情報

  • 所在地: 滋賀県甲賀市甲南町池田54
  • 主祭神: 天津彦彦火瓊々杵尊(あまつひこひこほのににぎのみこと)
  • 例祭: 春分の日
  • 主な神事: 春分の日御田植神事、7月7日祇園花奪神事
  • アクセス: JR草津線「甲賀」駅より徒歩20分。車の場合は第二名神甲南ICより10分、名阪国道上柘植ICより20分。駐車場は普通車30台分完備。

火災除けの信仰と、その由来

檜尾神社は、火災除け、方除けの神として古くから信仰を集めてきました。その由来は、社伝によると、主祭神である天津彦彦火瓊々杵尊が付近の滝池に降り立った際、青龍となり雲中に現れ、炎気の尾を垂れたことに始まります。当初は「火尾」と称されましたが、火災が多発したため、「檜尾」と改名。すると不思議なことに、火災が収まったと言われています。この伝説から、現在も火災除け、方除けの信仰が篤く、地域の人々から大切にされています。

歴史と由緒ある社殿

本殿は三間社流造檜皮葺の様式で、1707年(宝永4年)に再建されました。それ以前にも、1369年(応安2年)に藤原頼康、1525年(大永5年)に池田新治郎、1580年(天正8年)に池田信輝らによって改築・再建が繰り返されており、歴史の重みを感じさせます。備前岡山藩・因幡鳥取藩の両池田家を当地の出身とする由緒があり、両家の氏神であったことを示す資料も残されています。明治維新以前は「檜尾大明神」と呼ばれ、上池田村・下池田村、滝村の氏神として崇敬されていました。

魅力的な神事

檜尾神社では、春分の日に行われる「御田植神事」や7月7日に行われる「祇園花奪神事」など、独特の伝統神事が受け継がれています。「池田のお田植え祭」は甲賀市指定無形民俗文化財にも指定されており、地域住民の強い信仰と一体感を示しています。これらの神事を通して、地域の文化と歴史が息づいていることを実感できます。

境内社と文化財

境内には、金刀比羅神社、八坂社、天照皇大神宮などの境内社も鎮座しています。また、本殿は滋賀県指定文化財にも指定されており、その建築様式や歴史的価値の高さが認められています。

アクセスと周辺情報

檜尾神社へのアクセスは、公共交通機関、マイカー共に便利です。周辺には、甲賀武士大原篠山数馬の屋敷跡など、歴史的な観光スポットも点在しています。神社を訪れた際には、周辺の観光地も合わせて巡ってみるのも良いでしょう。

檜尾神社は、歴史と神秘に満ちた、訪れる価値のある神社です。火災除けの信仰、歴史的な社殿、そして魅力的な神事など、多くの見どころがあります。滋賀県を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 神社紹介 > 滋賀県の神社 > 滋賀県神社庁
[2] 檜尾神社:近畿エリア | おでかけガイド:JRおでかけネット
[3] 檜尾神社 – Wikipedia
[4] 檜尾神社 | 滋賀県観光情報[公式観光サイト]滋賀・びわ湖のすべてがわかる!

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