金沢のシンボル、尾山神社:和漢洋の融合と数々の物語

石川県金沢市に鎮座する尾山神社は、加賀藩祖・前田利家公とその妻である芳春院(まつ)を祀る神社です。江戸時代後期から明治時代初期に流行した藩祖を祀る神社の一つとして、歴史と格式を誇ります。旧社格は別格官幣社、現在は神社本庁の別表神社に列せられています。

基本情報

  • 所在地: 石川県金沢市尾山町11-1
  • 主祭神: 前田利家、芳春院(まつ)
  • 例祭: 4月27日(利家の命日)
  • アクセス: 金沢駅からタクシーで約5分、北鉄バス「南町・尾山神社」下車徒歩3分

見どころ:和漢洋折衷の神門

尾山神社の象徴であり、国宝にも指定されている神門は、和・漢・洋の三つの建築様式が見事に融合した、他に類を見ない建造物です。明治8年(1875年)に建立され、最上階にはめ込まれた美しいステンドグラスが特徴です。当初は斬新なデザインゆえに「醜悪」と評されたとも言われていますが、現在は金沢のシンボルとして多くの人々を魅了しています。神門の先端には、日本最古と言われる避雷針が備え付けられています。金沢が雷の多い土地柄であることを示す、興味深い事実です。

歴史と伝説:前田利家公とまつへの深い信仰

尾山神社の前身は、卯辰八幡宮です。前田利家公の遺志を継いだ二代藩主・前田利長公が、利家公を祀るため、越中国から八幡神を勧請して建立しました。しかし、当時は幕府の許可なく神社を創建することは許されず、表向きは八幡神を祀りつつ、利家公の霊を合祀したと伝えられています。

明治維新後、旧藩士たちは卯辰八幡宮の存続に尽力し、明治6年(1873年)、現在の地に移転、尾山神社と改称されました。この地は、かつて加賀藩主の住まいだった金谷御殿跡地です。明治35年(1902年)には別格官幣社に昇格し、平成10年(1998年)には芳春院(まつ)も合祀されました。利家公とまつを共に祀る神社は全国的にも珍しく、おしどり夫婦として知られる二人の霊を祀る神社として、多くの参拝者を集めています。

境内散策:楽器の庭と金谷神社

境内には、金沢市指定文化財である神苑「楽器の庭」があります。池泉廻遊式庭園で、築山や池の形状が様々な楽器を模しているのが特徴です。また、境内には歴代藩主を祀る金谷神社も存在します。

その他

尾山神社は、大河ドラマ「利家とまつ~加賀百万石物語~」のロケ地にもなったことで、全国的に知名度が向上しました。ドラマの放映後、多くの観光客が訪れるようになりました。

まとめ

尾山神社は、歴史、文化、そして美しい景観が調和した、金沢を代表する神社です。和漢洋の建築様式が融合した神門、前田利家公とまつへの深い信仰、そして静寂に包まれた楽器の庭など、見どころは満載です。金沢を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 由来と歴史 | 尾山神社
[2] 金沢市「尾山神社」〜和・漢・洋が融合した魅惑の神社〜 – 日本の観光メディアMATCHA
[3] 尾山神社 – Wikipedia
[4] 【尾山神社】アクセス・営業時間・料金情報 – じゃらんnet
[5] 尾山神社
[6] 501 Not Implemented
[7] 金沢パワースポット巡り|特集|【公式】金沢の観光・旅行情報サイト|金沢旅物語
[8] ��召絮���綺��綺�����
[9] 尾山神社②由来など | 市民が見つける金沢再発見
[10] 神職さんに聞いてみよう! | 尾山神社

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