古くから「本住吉」と呼ばれ、その歴史は深く、神秘に満ちた神戸市東灘区の本住吉神社。JR住吉駅すぐ、国道2号線に面したその立地は、古来より交通の要衝であったことを物語っています。
基本情報
- 所在地: 兵庫県神戸市東灘区住吉宮町7-1-2
- 主祭神: 底筒男命、中筒男命、表筒男命、神功皇后
- 配祀神: 天児屋根命、大山津見命
- 旧社格: 県社
- アクセス: JR住吉駅より徒歩1分、阪神電鉄住吉駅より徒歩10分。車の場合は、阪神高速魚崎インターまたは摩耶インターから国道2号線を利用。境内には無料駐車場あり。
- 例祭日: 5月13日
歴史と伝説:住吉三神と神功皇后の御鎮祭
本住吉神社は、住吉三神(底筒男命、中筒男命、表筒男命)と神功皇后を主祭神とする神社です。社伝によれば、神功皇后が三韓征伐の帰途、この地に鎮座したと伝えられています。『日本書紀』にもその記述があり、神功皇后が難波へ向かう際に船が進まなくなり、御神託によって住吉三神を祀ったという記述があります。 本住吉神社は、大阪の住吉大社よりも古い起源を持つとされ、古くから「本住吉」と呼ばれてきた所以です。 貞永2年(1233年)の文書にも「本住吉」の名称が見られることから、その歴史の古さが伺えます。
境内と見どころ:跳ねうさぎとだんじり祭り
境内の見どころは数多くあります。鳥居前の国道の中央分離帯は、毎年5月に行われるだんじり祭りの山車通行のために取り外し式になっているという工夫が凝らされています。8台のだんじりが巡行するその祭りは、地域住民にとって重要な行事となっています。 また、境内には豊岩窓社と奇岩窓社があり、天岩戸を守り、悪邪の厄を防ぎ祓う「御門の神」として崇敬されています。 近年では、2020年に建立されたイニエスタ来日の碑も注目を集めています。 そして、なんといっても、鳥居前の塀の上にいる「跳ねうさぎ」は、神社の隠れたマスコット的存在として人気を集めています。
その他:意外な発見と魅力
本住吉神社は、地元の灘五郷の日本酒が奉納されるなど、地域との深い繋がりを感じさせる神社でもあります。 境内には、多くの境内社があり、それぞれの神様を祀っています。 これらの神様は、航海安全、学問成就、五穀豊穣など、人々の生活に密着したものです。 また、かつては海岸線近くに位置していたことから、海と深く関わってきた歴史も感じられます。
まとめ
本住吉神社は、歴史と伝説、そして現代の息吹が感じられる魅力的な神社です。 神戸を訪れた際には、ぜひ足を運んで、その歴史と神秘に触れてみてください。 静かな境内を散策し、神々しい雰囲気の中で、日頃の疲れを癒してみてはいかがでしょうか。
関連リンク・参考文献
[1] 名所めぐり:本住吉神社 | 兵庫県立歴史博物館:兵庫県教育委員会
[2] 卯年なら行かねば!「跳ねうさぎ」がいる本住吉神社 – カイザーベルク びわ湖|ツーリングをサポートするレッドバロン
[3] 本住吉神社|兵庫県神社庁 神社検索
[4] 本住吉神社(境内編) | 米のブログ ~木々 神社 時々 ご飯~
[5] 本住吉神社 – Wikipedia