滋賀県大津市の静寂に佇む還来神社:藤原旅子の霊と、梛の木の伝承

古都・大津市にひっそりと佇む還来神社(もどろきじんじゃ)。その静謐な空気からは、悠久の時を感じ取ることができます。今回は、この神秘的な神社の魅力に迫ります。

基本情報

  • 所在地:滋賀県大津市伊香立途中町518
  • 主祭神:藤原旅子霊
  • 社格:旧村社
  • 例祭:5月6日

藤原旅子と還来神社の深い繋がり

還来神社の主祭神である藤原旅子は、平安時代の重要な人物です。桓武天皇の皇后であり、淳和天皇の生母として知られています。権力者・藤原百川の娘として生まれた彼女は、この伊香立の地で生まれ育ちました。

旅子はこの地を深く愛し、生涯を終えた後、遺言により故郷の梛(なぎ)の木の下に埋葬されることを望んだと言われています。その遺志を継ぎ、建立されたのが還来神社です。「還来」とは、旅子が故郷に再び戻ってきたという意味であり、彼女とこの地の深い結びつきを表しています。神社境内には、神木として梛の古木が今も残っており、その生命力あふれる姿は、旅子の霊の息吹を感じさせます。

神秘的な境内と、伝わる数々の逸話

境内には、本殿の他に日吉神社、若宮神社、下司神社といった境内社も鎮座しています。それぞれの社には独自の由緒があり、歴史の重みを感じさせます。また、境内には、旅子にまつわる様々な伝承や逸話が語り継がれています。その中には、神秘的な出来事や、不思議な現象に関する話も含まれており、訪れる人の心を惹きつけます。

旅の安全と家内安全を祈願する聖地

還来神社は、旅の安全や家内安全にご利益があるとされています。特に、旅立ちの前や、家族の幸せを祈願する際に訪れる人が多くいます。静寂に包まれた境内では、日々の喧騒を忘れ、心静かに祈りを捧げることができます。

アクセスとその他

JR堅田駅から江若バス細川行に乗車し、「還来神社前」で下車するとすぐです。駐車場も完備されているので、車でのアクセスも便利です。

古木の梛、そして平安時代の歴史と深く結びついた還来神社。静寂の中で感じる歴史の重み、そして神秘的な雰囲気は、忘れられない体験となるでしょう。ぜひ、一度訪れて、その魅力を体感してみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 還来神社web
[2] 還来神社とは何? わかりやすく解説 Weblio辞書
[3] 還来神社 – Wikipedia
[4] 還来神社 – 大津市/滋賀県 | Omairi(おまいり)

By ando