月山神社:霊峰に宿る神秘と、悠久の歴史を巡る旅

山形県鶴岡市、標高1984mの月山山頂に鎮座する月山神社。古来より修験道の聖地として、人々の信仰を集めてきたこの神社は、その歴史と神秘的な雰囲気で多くの参拝者を魅了しています。

基本情報

  • 名称: 月山神社(がっさんじんじゃ)
  • 所在地: 山形県鶴岡市羽黒町(月山山頂)
  • 祭神: 月読命(つきよみのみこと)
  • アクセス: 鶴岡駅からバスで約110分、月山八合目駐車場まで。そこから登山道で約2時間30分。冬季は閉山となり、出羽三山神社の三神合祭殿で祭祀が行われます。7月~9月が拝観のベストシーズンです。

歴史と伝説

月山神社の歴史は古く、延喜式神名帳に名神大社として記載されているほどです。創建は推古天皇元年(593年)と伝えられ、崇峻天皇の皇子・蜂子皇子が霊烏に導かれて開山したという伝説があります。蜂子皇子は蘇我馬子による父帝暗殺を逃れ、聖徳太子の助言で出羽三山を開いたとされています。これはあくまで伝説ですが、宝亀4年(773年)の「新抄格勅符抄」には月山神への神封2戸の記述があり、古くから朝廷からの崇敬を受けていたことがわかります。

室町時代までは八幡大菩薩として信仰され、神仏習合の影響を強く受けてきました。月山神の本地仏は阿弥陀如来とされ、これは東北地方特有の信仰様式と言えるでしょう。

神秘と信仰

月山は出羽三山の一つであり、羽黒山(現世)、湯殿山(再生)と共に、独特の信仰体系を形成しています。月山は「死」を司る山とされ、月の満ち欠けが生死の再生を象徴する信仰と結びついていると考えられています。卯年が縁年とされ、卯年に参拝するとご利益があると伝えられています。

山頂への登山道は、神秘的な雰囲気に包まれ、高山植物が咲き乱れる美しい景色が広がります。しかし、冬期間は積雪のため参拝が困難なため、注意が必要です。

月山神社とウサギ

月山神社では、ウサギが神の使いとして大切にされています。月山中之宮には狛犬ではなく狛兎が鎮座し、その跳躍力から飛躍や厄除けの象徴として信仰されています。月山高原では野ウサギにも出会えるかもしれません。2023年は卯年であり、月山神社にとって特別な年でした。

その他

月山神社は、単なる神社としてだけでなく、自然と信仰が深く結びついた霊峰として、多くの魅力を秘めています。歴史、伝説、神秘的な雰囲気、そして美しい自然。月山神社への旅は、忘れられない体験となるでしょう。 ぜひ、実際に訪れて、その魅力を体感してみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 「西のお伊勢参り、東の奥参り」一生に一度“対”で成し遂げたい風習。|gatta!web(ガッタウエブ)
[2] 月山神社(出羽国式内社・その3) – 神が宿るところ
[3] 月山物語 霊峰月山 出羽三山|味の農園
[4] 月山神社出羽神社湯殿山神社摂社月山出羽湯殿山三神社社殿(旧日月寺本堂)|日本遺産ポータルサイト
[5] 月山神社 – Wikipedia
[6] 出羽三山の主峰!あの世とつながる「月山」 | 守護神さまの課題を伝える♪ゆきこの神さまリーディング
[7] 神社散歩 明治の神仏分離令でも残った「権現さま」 内表月山神社(山形市内表) | 記事・お知らせ | 八文字屋 | いつも新しい発見がある本屋です。
[8] 【月山神社】アクセス・営業時間・料金情報 – じゃらんnet
[9] 月山|出羽三山神社 公式ホームページ

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