築上町の秘境、葛城神社妙見宮:星降る夜に生まれた神秘の社

福岡県築上郡築上町奈古に鎮座する葛城神社妙見宮。その歴史は古く、1076年(永保2年)、神官藤原時人による神告をきっかけに創祀されたと伝えられています。 しかし、この神社を語る上で欠かせないのは、その創建にまつわる神秘的な伝説です。

天降る三つの星と光輝く童子

古くから伝わる話によると、1076年、葛城山の天降の峰に向かって三つの大きな星が、明るい光を放ちながら降り注いでいくのを村人たちが目撃しました。その光に導かれるように、村人たちがその場所へ向かうと、光輝く童子が現れ、「妙見三神を奉る三殿の祠を建て崇拝すれば、郷里は繁栄し、五穀豊穣となる」と告げたのです。

この神託を受け、村人たちは力を合わせ、葛城山天降の峰上に祠を建立。これが葛城神社妙見宮の始まりとされています。その後、現在の地に移されましたが、天降の峰には創建当時の祠の跡が残っており、今も神域として崇敬されています。

珍しい妙見信仰と、その魅力

葛城神社妙見宮は、北極星を信仰対象とする妙見信仰の神社です。豊前国では珍しい信仰であり、その独特の雰囲気は、訪れる人を神秘的な世界へと誘います。境内には、樹齢500年を超えるというシイの御神木や、静寂に包まれた水琴窟、そして神聖な池に架かる鳥居など、見どころが満載です。池の鯉を眺めると恋が叶うという言い伝えも、ロマンチックな要素を加えています。

岩丸神楽と葛城神社の深い繋がり

1082年、岩丸地区で大干ばつに見舞われた際、葛城神社の神主が社殿で村人と共に雨乞いを行い、大雨が降ったという記録が残っています。この出来事をきっかけに、神への感謝として神楽が舞われるようになり、それが現在の岩丸神楽(町指定無形民俗文化財)の起源と言われています。この神楽は、葛城神社と地域社会の深い繋がりを示す貴重な文化遺産と言えるでしょう。

パワースポットとしての葛城神社妙見宮

近年では、パワースポットとしても注目を集めています。境内には、独特のエネルギーを感じさせる場所が点在し、訪れる人々の心を癒やし、活力を与えてくれるようです。 静寂に包まれた境内を散策し、歴史と神秘を感じながら、心身ともにリフレッシュできる場所と言えるでしょう。

アクセスと情報

  • 住所:福岡県築上郡築上町奈古111番地
  • アクセス:日豊線椎田駅から車で約5分

葛城神社妙見宮は、歴史、伝説、そして神秘的な雰囲気を併せ持つ、魅力的な神社です。築上町を訪れた際には、ぜひ足を運んで、その独特の空気を肌で感じてみてください。 きっと、忘れられない体験となるでしょう。

関連リンク・参考文献

[1] 葛城神社妙見宮 ..::産土神名帳::..
[2] 葛城神社妙見宮 – 福岡の杜
[3] 葛城神社妙見宮 – Wikipedia
[4] 築上町の知る人ぞ知るパワースポット・ビュースポット「 葛城神社妙見宮」へ|フォトライターの歴史カメラ旅 – 豊のくにあと
[5] 葛城神社妙見宮 – 築上郡築上町大字奈古/神社 | Yahoo!マップ

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