比叡山の麓に鎮座する日吉大社は、2000年以上の歴史を誇る由緒ある神社です。全国に約2000社ある日吉・日枝・山王神社の総本社であり、山王権現とも呼ばれ、古くから人々の信仰を集めてきました。かつては「ひえしゃ」と呼ばれていましたが、第二次世界大戦後は「ひよしたいしゃ」を正式名称としています。
基本情報
- 所在地: 滋賀県大津市坂本5丁目1-1
- アクセス: JR湖西線 比叡山坂本駅(徒歩20分)、京阪石山坂本線 坂本駅(徒歩10分)
- 営業時間: 9:00~16:30
- 連絡先: 077-578-0009 (日吉大社社務所)
- 境内: 約40万㎡の広大な境内には、国宝の本殿をはじめとする数多くの重要文化財が点在しています。
神猿(まさる)と魔除けの信仰
日吉大社では、猿が神の使いとして崇められています。「まさる」と読み、「魔が去る」「勝る」に通じる縁起の良いものとして信仰されています。境内には、神猿をモチーフにした装飾が数多く見られ、楼門の軒下四隅には、それぞれ違ったポーズの神猿が参拝者を見守っています。室町時代からの記録にも登場し、江戸時代には「猿飼所」「猿厩」が存在していたという記録も残っています。
織田信長と豊臣秀吉の関わり
1571年、織田信長による比叡山焼き討ちの際、日吉大社も大きな被害を受けました。しかし、豊臣秀吉は日吉大社を深く崇拝しており、その後、大規模な再建を行い、現在の社殿を造営しました。豊臣家の女性たちも参拝や寄進をたびたび行っていたと伝えられています。秀吉が病に倒れた際には、後陽成天皇が勅使を日吉大社に派遣し、病気平癒を祈願したという逸話も残っています。 秀吉の母が清洲の日吉神社に詣でた際に、日輪が懐中に入る夢を見て秀吉を授かったという伝説も有名です。
神秘的な伝説とミステリー
日吉大社には、数々の伝説やミステリーが語り継がれています。例えば、延暦寺の僧兵が神輿を取りに行こうとした際に、九匹の大猿が現れ、松明を奪ってしまったという話や、悪王子社にまつわる伝説など、境内には神聖な雰囲気と同時に、不思議な魅力が漂っています。また、境内には日本最古の石橋とされる大宮橋があり、織田信長による焼き討ちで破壊された後、17世紀後半に再建された歴史も持っています。
見どころ
- 国宝の本殿(西本宮、東本宮): 日吉造と呼ばれる独特の建築様式で造られており、荘厳な雰囲気を醸し出しています。
- 山王鳥居: 明神鳥居の上部に三角形の破風(屋根)が乗った独特の形状で、神仏習合の信仰を表しています。
- 重要文化財: 大宮橋、西本宮楼門、東本宮楼門、樹下神社拝殿、宇佐宮本殿・拝殿、白山姫神社本殿・拝殿など、数多くの重要文化財が境内を彩ります。
- 神猿像: 境内各所に配置された神猿像は、魔除けの象徴として人々の信仰を集めています。
- 美しい庭園: 緑豊かな境内は、四季折々の美しい景色を見せてくれます。特に秋の紅葉は圧巻です。
まとめ
日吉大社は、歴史、信仰、そして神秘的な伝説が織りなす、魅力あふれるパワースポットです。比叡山と琵琶湖の美しい自然に囲まれた環境の中で、悠久の歴史と神聖な空気を肌で感じることができるでしょう。ぜひ一度、訪れてみてください。
関連リンク・参考文献
[1] 【日吉大社】包丁塚と竈の神|修家大雄 /レストラン ラ・フェ
[2] YouTube
[3] 【日吉大社】アクセス・営業時間・料金情報 – じゃらんnet
[4] https://www.kkr.or.jp/hotel/sights/2014/01/post-261.html
[5] 日吉大社:近畿エリア | おでかけガイド:JRおでかけネット
[6] 山王総本宮「日吉大社」の見どころ・魅力|アクセス・駐車場情報 | 琵琶湖ホテル 全室レイクビューのリゾートホテル
[7] 日吉大社と神猿(まさる)伝説 | きままな旅人
[8] 北嶽日吉神社 猿にまつわる伝説の数々│Harada Office Weblog
[9] 古城万華鏡�T