北海道苫小牧市に鎮座する樽前山神社は、霊峰樽前山を御神体とする歴史ある神社です。古くからの信仰の拠り所として、地域の発展を見守り続けてきました。今回は、その歴史や魅力、そして秘められたエピソードをご紹介します。
基本情報
- 所在地: 北海道苫小牧市字高丘6番49
- 祭神: 大山津見神(おおやまつみのかみ)・久々能智神(くくのちのかみ)・鹿屋野比売神(かやのひめのかみ)
- 旧社格: 県社
- 別表神社: 北海道神社庁別表神社(道内6番目)
- 例祭日: 7月15日
- アクセス: JR苫小牧駅北口から車で約8分、またはJR苫小牧駅南口から市営バスで「苫小牧工業高校」下車徒歩5分
歴史と伝説
樽前山への信仰は古く、当初は山麓に小さな神祠が建てられていたと伝えられています。明治8年(1875年)、明治天皇の勅命により、大山津見神(山の神)、久々能智神(木の神)、鹿屋野比売神(原野の神)の三神が祭神として定められ、現在の地へと遷座されました。その後、昭和11年(1936年)には県社に昇格、昭和61年(1986年)には別表神社に列せられ、道内屈指の名社としてその地位を確固たるものとしました。平成4年(1992年)には、御大典記念事業として現在の社殿が造営されました。
古文書の焼失により詳細な創建時期は不明な点も多いですが、江戸時代から樽前山山麓で祀られていたという説や、明治7年(1874年)に建立願が出されていたという記録も残されています。これらの歴史的背景と、霊峰樽前山を背景とした神秘的な雰囲気は、多くの参拝者を惹きつけています。
境内と末社
広大な境内には、本殿の他に数多くの末社が点在しています。
- 苫小牧稲荷神社: 商売繁盛にご利益があるとされる宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)を祀る。
- 樽前天満宮: 学問の神様、菅原道真公(すがわらみちざねこう)を祀る。合格祈願に訪れる人も多い。
- 聖徳神社: 聖徳太子を祀る。建築土木のご利益があるとされる。
- 願かけ蛙: 願い事を叶えてくれるとされる蛙の像。
- 布袋さん: 幸福を象徴する布袋尊の像。お腹を撫でるとご利益があると言われている。
これらの末社は、それぞれ異なるご利益を授けてくれるとされ、参拝者の目的に合わせて参拝することができます。
神秘とエピソード
樽前山神社には、いくつかの興味深いエピソードが残されています。例えば、かつては雨天続きだった参拝日に、参拝者が到着した途端に雨が止んだという話や、境内全体が神聖な雰囲気に包まれているという体験談など、多くの参拝者から不思議な力を感じるとの報告が寄せられています。また、境内には珍しい形の絵馬や、地元住民に愛される「えぞみくじ」など、この地ならではの特色も満載です。
まとめ
樽前山神社は、霊峰樽前山と深い繋がりを持ち、歴史と神秘に満ちた神社です。多くの神様を祀り、様々なご利益があるとされ、地域住民から厚い信仰を集めています。苫小牧を訪れた際には、ぜひ一度足を運んで、その神聖な雰囲気と歴史を感じてみてください。
関連リンク・参考文献
[1] 北海道ルート 樽前山神社 〜頼もしい龍神様と神様たち!〜 – まなごんルート
[2] 樽前山神社(字樽前)について – 燈蓮寺伽藍堂 -RISING FALCON-
[3] 2016※冬休み 錦岡樽前山神社 | 通訳ガイド☆しなちくにゃんこの大冒険/English-Japanese Tour Guide☆Bamboo Cat's Adventure !!
[4] 0012_樽前山神社(北海道〈胆振〉苫小牧市高丘)|神社訪問記
[5] 心を清める旅 – 樽前山神社の神秘的な魅力 | 北海道一周179市町村制覇への道~そして神社で神頼み
[6] 大きな神社 | モノと心を片づける
[7] 御由緒・歴史:樽前山神社(北海道苫小牧駅) | ホトカミ – 神社お寺の投稿サイト
[8] 【苫小牧】樽前山神社に行ってきました! – 搾りたて生アキロッソ
[9] 樽前山神社 – 北海道神社庁のホームページ