古来より神々の地として崇められてきた京都府宮津市。その地に鎮座する元伊勢籠神社は、伊勢神宮との深い繋がりを持つ由緒ある神社です。天橋立の雄大な景色を望むこの神社には、数々の伝説や神秘が秘められています。
基本情報
- 正式名称: 丹後一宮 元伊勢籠神社(たんごいちくう もといせこのじんじゃ)
- 所在地: 京都府宮津市大垣
- 祭神: 彦火明命(ひこほあかりのみこと)を主祭神とし、天照大神、豊受大神も祀られています。
- 歴史: 奈良時代には丹後国の一の宮、平安時代の延喜式には名神大社として記載され、山陰道唯一の大社として最高の社格を誇りました。神代より続く歴史を持ち、「元伊勢」と呼ばれる所以は、天照大神と豊受大神が伊勢神宮へ遷る前にこの地にご鎮座されていたという伝承によるものです。
伊勢神宮との深い繋がり
籠神社は、伊勢神宮の内宮・外宮の「元伊勢」と呼ばれ、その建築様式にも共通点が見られます。本殿はシンプルな切妻屋根で、屋根の稜線上に「×」の形をした尖頭が突き出ている神明造り。そして、伊勢神宮と籠神社でしか見られない、炎のような形をした五色の宝石「座玉(すえだま)」が高欄に飾られています。鎌倉時代までは、伊勢神宮と同様に20年ごとに社殿の造営が行われていました。
国宝「海部氏系図」と鎌倉時代の狛犬
神社には、祖先の神から9世紀後半までの皇室の系譜をたどる、現存する最古の系図「海部氏系図」が保存されています。これは国宝に指定されており、一般公開はほとんどありません。また、境内には鎌倉時代に作られた2体の石造の狛犬が立ち、そのうちの1体には、かつて剣豪・岩見重太郎によって付けられたとされる傷跡が残されていると言われています。
天橋立と籠神社の伝説
天橋立は、古くから籠神社と深く関わってきました。天橋立を展望する笠松公園へのケーブルカー乗り場は神社の境内近くに位置し、天橋立に向かう人々は古くから籠神社に参拝していました。 天橋立自体も、天照大神と豊受大神が天から地上へ降り立った「天の浮橋」という伝説が残り、神聖な場所として認識されてきました。 また、イザナギノミコトとイザナミノミコトの国生み神話にも関連付けられ、天橋立が天と地を繋ぐ神聖な橋であったという伝承も存在します。
籠神社の神秘
境内には、地下を流れる水の音を聞くことができる水琴窟があり、その神秘的な音色は訪れる人の心を癒します。また、社名の由来となった「籠」についても、様々な解釈があり、神様の降臨や、海部氏の祖先が籠に乗って現れたという伝承など、謎めいた魅力を秘めています。
現代への繋がり
現在も海部氏が宮司を世襲しており、代々受け継がれてきた神事や伝統が大切に守られています。 籠神社は、単なる神社としてだけでなく、歴史、神話、自然が一体となった、日本の文化と精神性を象徴する聖地と言えるでしょう。天橋立を訪れた際には、ぜひこの神秘的な神社に足を運んで、悠久の歴史と神々の息吹を感じてみてください。
関連リンク・参考文献
[1] 元伊勢籠神社 – Guidoor
[2] 神代の伝説に思いを馳せる 海の京都パワースポット巡り特集 | 特集 | 海の京都観光圏
[3] 籠神社 – Wikipedia
[4] 宮津にある「元伊勢」!?神秘の神社を大解剖〜籠神社〜 – 宮津市ホームページ
[5] 元伊勢籠神社・眞名井神社を巡る|海の京都観光圏(天橋立観光)
[6] �Đ_��
[7] 501 Not Implemented
[8] https://www.mlit.go.jp/tagengo-db/common/001557652.pdf
[9] Motoise Kono Jinja Shrine | Search Details | Japan Tourism Agency,Japan Tourism Agency
[10] 元伊勢 籠神社