東京都港区赤坂に鎮座する赤坂氷川神社は、その歴史と神秘的な雰囲気で多くの人々を魅了する神社です。別名「赤坂氷川神社」とも呼ばれ、白金氷川神社や麻布氷川神社と区別されています。東京十社のひとつであり、旧社格は府社、准勅祭社に列せられています。
由緒と歴史:1000年を超える歴史の重み
創建は天暦5年(951年)と伝えられています。東国を遊行していた蓮林僧正が霊夢をきっかけに、現在の赤坂4丁目付近に奉斎したのが始まりです。その後、享保15年(1730年)、8代将軍徳川吉宗の命により現在地に移転、現在の社殿が造営されました。この社殿は東京都の有形文化財に指定されており、関東大震災や東京大空襲を奇跡的に免れ、江戸時代の姿を今に伝えています。歴代将軍から厚い信仰を集め、8代将軍から14代将軍まで朱印状が下付された記録が残っています。
祭神とご利益:厄除けと縁結びの神々
主祭神は素盞嗚尊(すさのおのみこと)、奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)、大己貴命(おおなむぢのみこと)です。素盞嗚尊は八岐大蛇退治の伝説で知られ、厄除けや災難除けのご利益があるとされています。奇稲田姫命は豊穣や子孫繁栄の神様であり、大己貴命は国土開発や産業発展の神様として信仰されています。そのため、赤坂氷川神社は厄除け、縁結び、そして商売繁盛のご利益を求める人々から厚い信仰を集めています。
境内と見どころ:江戸時代の面影を残す境内
境内には、江戸時代の雰囲気を色濃く残す数々の建造物や自然があります。樹齢400年を超える大銀杏は、港区の天然記念物に指定されています。また、江戸獅子型の狛犬が7対も存在し、その風格は圧巻です。浅野土佐守邸跡も境内近くにあり、忠臣蔵で有名な浅野内匠頭夫人の実家があった場所として知られています。その他、額堂、石燈籠、包丁塚など、歴史を感じさせる様々な建造物が点在しています。社殿の天井絵や壁画も必見です。1929年に造営200年を記念して描かれた華やかな花鳥図と鳳凰の壁画は、当時の技術の高さを物語っています。
伝説とエピソード:歴史に彩られた数々の物語
赤坂氷川神社には、数々の伝説やエピソードが伝えられています。創建にまつわる蓮林僧正の霊夢や、徳川吉宗による遷座、そして関東大震災や東京大空襲からの奇跡的な免れなど、歴史の波を乗り越えてきた神社の強さと神秘性を物語る出来事が数多く存在します。これらの物語は、神社の歴史をより深く理解し、より一層魅力を感じさせてくれます。
アクセスと情報:都会のオアシスを訪れて
赤坂氷川神社は、東京メトロ千代田線赤坂駅より徒歩5分とアクセスも良好です。都会の喧騒を離れ、歴史と自然に包まれた静寂な空間で、心安らぐひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
関連リンク・参考文献
[1] 港区ー祈りの聖地 今昔STORY 第1回 赤坂氷川神社:港区探訪:Kissポート
[2] 氷川神社 (東京都港区赤坂) – Wikipedia
[3] 501 Not Implemented
[4] 赤坂氷川神社 | 港区観光協会 | VISIT MINATO CITY – 東京都港区の観光情報公式サイト