東京の喧騒を忘れさせる、静寂に包まれたオアシス。それが、港区六本木にある出雲大社東京分祠です。島根県にある出雲大社の分祠として、縁結びの神様として名高い大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)をお祀りしています。都会の一角にありながら、古来からの神聖な空気を漂わせるこの神社は、多くの参拝者を引きつけています。
基本情報
- 正式名称: 出雲大社東京分祠(いずもおおやしろ)
- 所在地: 東京都港区六本木七丁目18番地5号(ビルの3階)
- 御祭神: 大国主大神
- 創建: 1878年(明治11年)1月11日
- アクセス: 東京メトロ日比谷線「六本木駅」2番出口より徒歩1分
歴史と伝説
出雲大社東京分祠の歴史は、明治11年にまで遡ります。出雲大社八十代宮司である千家尊福公が、東京と東日本の神徳宣布のために、千代田区神田の神田神社社務所内に東京出張所を設けたことが始まりです。その後、幾度かの移転を経て、現在の六本木に落ち着いたのです。
移転の歴史には、明治政府の宗教政策による神職の布教禁止や、戦災による神殿の焼失といった波乱もありました。しかし、それらの困難を乗り越え、現在に至るまで人々の信仰を集め続けています。
興味深いのは、創建当初の出張所長が本居宣長の曾孫である本居豊穎であったこと。本居宣長は国学の大家として知られており、その学統が東京における出雲信仰の拠点に繋がったと言えるでしょう。また、歴代出張所長には、神道大社教の要職を務めた千家一族が名を連ねています。彼らの学識と信仰心が、この分祠を支えてきたと言えるでしょう。
不思議な体験談
近年では、参拝者から不思議な体験談が語られることも。例えば、祓戸大神を祀る社の龍の目が、まるで生きているかのようにこちらを見つめていたという報告や、参拝後に幸運が訪れたという声も聞かれます。これらの体験は、この場所が持つ神聖なエネルギーの証なのかもしれません。
参拝方法とご利益
出雲大社東京分祠では、二拝四拍手一拝の作法で参拝します。これは出雲大社独特の作法で、神様との距離をより近く感じさせてくれます。
大国主大神は縁結びの神様として有名ですが、それだけではありません。あらゆるご縁を繋いでくれる神様として、恋愛成就、良縁、仕事運向上など、様々な願いを叶えてくれるとされています。
都会の喧騒の中にありながら、静寂と神聖さを保つ出雲大社東京分祠。一度足を運んで、その不思議な魅力を体感してみてはいかがでしょうか。 都会のオアシスで、心安らぐひとときを過ごせるはずです。
関連リンク・参考文献
[1] 「都内でも出雲大社にお参りが!? 東京分祠で良縁を祈願しよう」/MARIKOの、神社 de デトックス! | Hanako Web
[2] 出雲大社のパワーをそのままに。東京・六本木に鎮座する縁結びの神様「出雲大社東京分祠」 – 癒しの場所へ
[3] 出雲大社東京分祠
[4] 出雲大社東京分祠 / 東京都港区 | 御朱印・神社メモ
[5] 出雲大社東京分祠 – Wikipedia
[6] 出雲大社東京分祠