古き良き日本の歴史と自然が織りなす、神秘的な空間、それが滋賀県大津市にある佐久奈度神社です。今回は、この神社の魅力を余すことなくご紹介します。
基本情報
- 所在地: 滋賀県大津市大石中一丁目2-1
- 主祭神: 瀬織津姫命、速秋津姫命、気吹戸主命、速佐須良姫命(祓戸四神)
- 社格: 式内社(名神大社)、旧県社
- 創建: 天智天皇8年(669年)
瀬田川の恵みと祓戸四神
佐久奈度神社は、瀬田川のすぐそばに鎮座しています。瀬田川は古来より、人々の生活に欠かせない水源であり、同時に、その激しい流れは、あらゆる罪や穢れを洗い流してくれる聖なる川として崇められてきました。「佐久奈度」という名前も、瀬田川の急流が裂けた谷を意味する「さくなだり」に由来すると言われています。
神社の主祭神である祓戸四神は、祓い清めの神として知られています。古来より、人々は佐久奈度神社を訪れ、心身を清め、厄災を祓い、平安を祈願してきました。
歴史と伝説に彩られた神社
佐久奈度神社の歴史は古く、天智天皇の勅願により創建されたと伝えられています。以来、平安時代には「七瀬の祓所」の一つとして、天皇の厄災を祓い、平安京を守る重要な役割を担ってきました。
多くの歴史的記録にもその名が記されており、後白河上皇をはじめ、豊臣家臣や膳所藩主などからも社領の寄進を受けるなど、古くから人々の崇敬を集めてきたことがわかります。
また、忠臣蔵で有名な大石良雄の曽祖父である大石良勝が、武運長久を祈願して奉納した絵馬も現存しており、神社の歴史と深い関わりを持つ大石家との繋がりを感じることができます。
天ヶ瀬ダム建設と遷座
昭和39年、天ヶ瀬ダムの建設に伴い、旧社地が水没の危機に瀕しました。そのため、現在の高台へと社殿が遷座されました。旧社地は、現在の境内入口から右手に降りた駐車場付近だったと言われています。
神秘的な境内と神事
境内には、本殿の他に、焼鎌神社、敏鎌神社、稲荷神社、八幡神社など、いくつかの境内社が祀られています。また、独特な神紋である「心桜十六菊」も注目に値します。
神事としては、4月16日の例祭と、7月31日の御手洗祭が有名です。特に御手洗祭は、神社の由緒上最も重要な祭りであり、古くから伝わる神事が執り行われます。
アクセスと周辺情報
佐久奈度神社へのアクセスは、JR琵琶湖線「石山」駅からバスで約30分、大石小学校前で下車して徒歩約5分です。車でのアクセスも可能です。
神社周辺には、瀬田川の美しい景観が広がり、自然豊かな環境の中で、静寂と神聖な空気を満喫できます。
まとめ
佐久奈度神社は、歴史、伝説、自然が一体となった、魅力あふれる神社です。ぜひ一度、訪れて、その神秘的な空気に触れてみてください。 古の息吹を感じ、心身ともに清々しくなることでしょう。
関連リンク・参考文献
[1] 佐久奈度神社 (大津市)
[2] 佐久奈度神社 | 滋賀県観光情報[公式観光サイト]滋賀・びわ湖のすべてがわかる!
[3] 佐久奈度神社 – Wikipedia
[4] 神社紹介 > 滋賀県の神社 > 滋賀県神社庁