愛媛県伊予郡松前町に鎮座する高忍日賣神社(たかおしひめじんじゃ)。全国で唯一、産婆・乳母の祖神である高忍日賣大神(たかおしひめのおおかみ)を祀る神社として知られています。安産や子育て、そして縁結びの神様として、多くの参拝者から厚い信仰を集めています。
基本情報
- 所在地: 愛媛県伊予郡松前町大字徳丸387番地
- 主祭神: 高忍日賣大神(たかおしひめのおおかみ)
- アクセス: JR「北伊予駅」より徒歩15分、伊予鉄バス「北伊予駅前」より徒歩10分、松山ICから車で約10分。駐車場あり(約20台)。
境内を彩る、神秘とロマン
境内には、樹齢約1000年と言われる巨大なクスノキがそびえ立ち、その根元には良縁や恋愛、子授けにご利益があるとされる産土(うぶすな)様が鎮座しています。 さらに、本殿の北側には、まるで仲睦まじい夫婦を象徴するかのような、2本のクスノキが1本の枝で繋がった「連理の枝」が存在。恋する人にとって、見逃せないパワースポットです。
拝殿には、全国的にも珍しい稲作の様子を描いた「四季農耕図」をはじめ、江戸時代末期の庶民の願いが込められた絵馬額が多数奉納されています。これらの絵馬からは、当時の生活や信仰の様子が垣間見え、歴史を感じることができます。
神話のロマンと、不思議な御利益
高忍日賣大神は、豊玉毘売命(とよたまひめのみこと)が神武天皇の父、日子波限建鵜葺草葺不合命(ひこほほでみくにとがやふきくさふきあわずのみこと)を出産する際、多くの蟹が産屋に入り込み難産となった時、豊玉毘売命が大神の名を唱えたところ、大神が蟹を追い払い無事出産できたという神話が残されています。このことから、安産祈願に訪れる女性も多いようです。
また、境内にある石に願いを込め、連理の枝をくぐると願いが成就すると言われています。 社務所では縁結びの守札も販売されており、恋愛成就を願うカップルに人気です。 さらに、本殿周辺の回廊を反時計回りに3回巡る「おどうめぐり」は、延命長寿、美容向上、若返りなどのご利益があるとされています。
四季折々の魅力
高忍日賣神社は、季節ごとに異なる魅力を見せてくれます。春には「てるてる雛」、夏には風鈴、秋には紅葉と、一年を通して訪れる価値のある神社です。特に夏の風鈴の涼やかな音色は、参拝者の心を癒してくれるでしょう。
高忍日賣神社は、単なる神社を超えた、歴史と自然、そして信仰が融合したパワースポットです。安産・子育て、縁結びを願う方、あるいは歴史や自然に触れたい方、ぜひ一度訪れてみてください。
関連リンク・参考文献
[1] 【愛媛県伊予郡】全国で唯一の神を祀る神社|ひめ旅録|愛媛県の公式観光サイト【いよ観ネット】
[2] 高忍日賣神社|愛媛のスポット・体験|愛媛県の公式観光サイト【いよ観ネット】
[3] 高忍日賣神社(たかおしのひめじんじゃ) | 松前町 | 観光・物産情報 | 松山空港
[4] 高忍日賣神社 – Wikipedia
[5] 高忍日賣神社 – 伊予郡松前町/愛媛県 | Omairi(おまいり)