雄琴神社(おごとじんじゃ)は、滋賀県大津市雄琴にある神社です。旧社格は郷社で、神紋は「抱茗荷」です。平安時代から続く歴史を持ち、地元の人々から深く信仰されています。
基本情報
- 所在地: 滋賀県大津市雄琴2丁目10-1
- 祭神: 主祭神は大炊神 今雄宿禰命(おおいのかみ いまおすくねのみこと)。垂仁天皇の皇子である於知別命の後裔で、雄琴荘を拝領し、小槻氏という家系を築き、雄琴地域を治めました。「阿保今雄」や「小槻今雄」とも呼ばれています。配祀神として、樟本神社(崇道尽敬天皇(舎人親王))、二峯神社(大己貴命)が祀られています。これらの神々は正応4年(1291年)に相殿に配祀されました。
歴史と伝説
雄琴神社の歴史は平安時代に遡ります。大同3年(808年)に雄琴山上に鎮座したと伝えられていますが、この時点では今雄宿禰命はまだ祀られていなかった可能性があります。仁寿元年(851年)、今雄宿禰命が雄琴荘を拝領したことで、雄琴地域は小槻氏の所領となり、神社と地域社会は深く結びつきました。「雄琴」という地名は、今雄宿禰命の邸宅から琴の音が聞こえたことに由来するという伝説があります。
今雄宿禰命の死後、延長4年(926年)に息子の小槻当平が社殿を造営し、今雄宿禰命の神霊を「雄琴社大炊神」と称して祀り始めました。小槻氏は代々官務の要職を務めた家柄であり、雄琴神社は一族の氏神として崇敬されました。元亀年間(1570年~1573年)の兵火で社殿が焼失しましたが、延宝2年(1674年)に再建され、明治41年(1908年)には郷社に列せられました。
神社の縁起には、今雄宿禰命が文徳天皇の時代に火史官として仕え、その功績により雄琴荘を賜ったと記されています。また、小槻氏一族は代々官務の要職に就いたことから、学問の神としても崇敬されています。
境内と周辺
雄琴神社の境内には、樟本神社、二峯神社などの摂末社も祀られています。周辺には、元神宮寺であった福領寺があり、本尊の円仁作阿弥陀如来坐像は重要文化財に指定されています。
謎と魅力
雄琴神社は、長い歴史の中で様々な出来事を経験し、多くの物語を秘めていると考えられます。その歴史と神秘的な雰囲気は、多くの参拝者を惹きつけています。
アクセス
浜大津から江若バス堅田駅行きに乗車し、北雄琴で下車、徒歩7分。
雄琴神社は、歴史と伝説、そして静かな佇まいが魅力の神社です。大津を訪れた際には、ぜひ訪れてみてください。
関連リンク・参考文献
[1] 雄琴神社
[2] 神社紹介 > 滋賀県の神社 > 滋賀県神社庁
[3] 雄琴神社 (大津市) – Wikipedia
[4] 雄琴神社|歴史事典|大津市歴史博物館