湯島天満宮:学問の神様と梅香る聖地

基本情報

東京都文京区湯島三丁目に鎮座する湯島天満宮は、通称「湯島天神」として知られる由緒ある神社です。主祭神は天之手力雄命と菅原道真公。学問の神様として広く信仰を集め、特に受験シーズンには多くの参拝者で賑わいます。創建は古く、雄略天皇2年(458年)に遡ると伝えられています。当初は天之手力雄命を祀る神社として創建され、その後、正平10年(1355年)に菅原道真公が合祀されました。江戸時代には徳川家康公の庇護を受け、大きく発展しました。家康公は江戸城入城の際に湯島天満宮に朱印地を寄進し、江戸における学問・文化の振興を図ったとされています。

歴史と伝説

湯島天満宮の歴史は古く、雄略天皇の勅命による創建という説も存在します。 菅原道真公の合祀以降は、学問の神様として信仰を集め、江戸時代には「江戸の三富」の一つとして幕府公認の富くじを発行していたという興味深い歴史も持ちます。 また、歌川広重の「江戸百景」にも描かれており、江戸時代の人々にとって身近な存在であったことが伺えます。

菅原道真公にまつわる伝説として有名なのは「飛梅伝説」です。道真公が太宰府に左遷された際、詠んだ歌「東風吹かば匂いおこせよ梅の花 主なしとて春を忘れそ」にちなみ、道真公を慕って梅が太宰府まで飛んでいったという物語です。湯島天満宮の境内にも多くの梅が植えられており、2月から3月にかけては「文京梅まつり」が開催され、美しい梅の花を楽しむことができます。

境内には、江戸前期に建立された銅製の鳥居(東京都指定有形文化財)や、迷子探しにご利益があるとされる「奇縁氷人石」など、歴史を感じさせる建造物や石碑が数多く残されています。 また、撫で牛は、菅原道真公と牛の深い縁にちなみ、体の悪い部分を撫でると病気が治ると伝えられています。

見どころ

  • 銅製の鳥居: 江戸前期の1667年建立。重厚感あふれる造りで、東京都指定有形文化財に指定されています。
  • 唐門: 湯島天満宮の神紋である「加賀梅鉢紋」と、天神信仰で神徒とされている牛が刻まれています。
  • 撫で牛: 菅原道真公と牛の深い縁にちなみ、境内には2体の撫で牛が置かれています。
  • 奇縁氷人石: かつては迷子探しのために使われていた石柱で、縁結びのご利益があると伝えられています。
  • 梅園: 江戸時代から梅の名所として知られ、2月から3月にかけては多くの梅が咲き誇ります。
  • 宝物殿: 社の神輿や町内神輿、その他所蔵の宝物を展示しています。
  • ガス灯: 明治時代に建てられたガス灯は、当時の街並みを彷彿とさせます。

アクセス

  • 東京メトロ千代田線「湯島」駅3番出口より徒歩2分
  • 東京メトロ銀座線「上野広小路」駅A4出口より徒歩5分
  • その他、複数の路線からアクセス可能です。

湯島天満宮は、歴史と文化、そして信仰が深く根付いた、魅力あふれる神社です。学問の神様への祈願はもちろん、美しい梅園や歴史的な建造物を見学するだけでも、十分に楽しめる場所と言えるでしょう。 ぜひ一度、訪れてみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 湯島天満宮 – Wikipedia
[2] 湯島天神の梅と牛と兎(東京都文京区湯島) | 神兎研究会
[3] 湯島天満宮 (文京区湯島) – owari-oyajiの放浪記
[4] 湯島天満宮縁起
[5] https://www.visiting-japan.com/ja/articles/tokyo/j13bu-yushima-tenjin.htm
[6] 湯島天神の歴史~菅原道真公を祀る古代に創建された古社~ – まっぷるウェブ
[7] 501 Not Implemented
[8] 湯島天満宮:学問の神様と梅香る聖地
[9] 湯島天神(3)見逃せない「地主神」と菅原道真公の梅伝説 | 開運神社ナビゲーターの「ご利益満点!関東パワースポット巡り」
[10] 湯島天満宮(ゆしまてんまんぐう)(湯島天神) | 文京区

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