古都奈良、その歴史の深さを物語るように静かに佇む神社、それが率川神社です。奈良市最古の神社として知られ、その歴史は推古天皇元年(593年)に大三輪君白堤によって創建されたことにまで遡ります。
基本情報
- 名称: 率川神社(いさがわじんじゃ)
- 所在地: 奈良県奈良市本子守町
- 祭神: 媛蹈韛五十鈴姫命(ひめたたらいすずひめのみこと) – 主祭神、神武天皇皇后
- 創建: 推古天皇元年(593年)
- 特徴: 奈良市最古の神社、皇后を主祭神とする珍しい神社、子守明神として親しまれる
狭井大神(さいのおおかみ) – 父神
玉櫛姫命(たまくしひめのみこと) – 母神
子守明神として崇められる理由
率川神社は、古くから「子守明神」として信仰を集めてきました。その理由は、三棟からなる本殿の配置にあります。中央に祀られる媛蹈韛五十鈴姫命を、父神である狭井大神と母神である玉櫛姫命が優しく見守るように配置されていることから、安産、育児、子どもの成長、そして家庭円満の神様として崇められてきました。県内外から多くの参拝者が訪れ、子宝祈願や子育ての悩みを抱える人々の心の拠り所となっています。
三枝祭(ゆりまつり)の神秘
毎年6月17日に行われる三枝祭は、率川神社の大きなイベントです。「ゆりまつり」とも呼ばれ、奈良を代表する祭りの一つとして知られています。この祭りは、大神神社で行われる鎮花祭と同様に、疫病退散を祈願する由緒ある祭りで、飛鳥時代、文武天皇の頃から伝わる歴史を持つ、日本最古の国家祭りの一つと言われています。
祭りのハイライトは、三輪山に咲くユリの花で飾られた酒樽を神前に供える儀式と、4人の巫女による神楽舞です。さらに、午後には奈良市内を巡行する七媛女(ななおとめ)、ゆり姫、稚児行列も行われ、華やかで神聖な雰囲気に包まれます。
率川神社にまつわる伝説やエピソード
率川神社には、古くからの伝承や興味深いエピソードが数多く残されています。例えば、万葉集にも詠まれた率川(いさがわ)の清らかな水や、境内にある「かえる石」など、訪れる人々の心を魅了する要素が満載です。これらの伝説やエピソードは、神社の歴史と信仰の深さを物語っています。
率川神社へのアクセス
率川神社は、奈良市中心部にあるためアクセスも良好です。近鉄奈良駅から徒歩でも十分にアクセス可能です。周辺には、ならまちと呼ばれる歴史的な町並みが広がり、散策しながら神社を訪れるのもおすすめです。
まとめ
率川神社は、歴史、信仰、そして美しい自然が調和した、魅力あふれる神社です。子守明神として親しまれるその神聖な雰囲気と、華やかな三枝祭は、訪れる人々に忘れられない思い出を刻んでくれるでしょう。ぜひ、一度足を運んで、その魅力を体感してみてください。
関連リンク・参考文献
[1] ご由緒 | 率川神社(いさがわじんじゃ)
[2] 率川阿波神社(奈良市本子守町) – Shrine-heritager
[3] 【公式】率川神社(いさがわじんじゃ)| 子守明神 安産祈願 縁結び 厄除け
[4] 率川神社 [奈良県]-人文研究見聞録
[5] 率川神社 – Wikipedia
[6] 率川神社(いさがわじんじゃ)について | 率川神社(いさがわじんじゃ)
[7] 率川神社|スポット・体験|奈良市観光協会公式サイト
[8] 三枝祭/率川神社|行事・イベント|奈良市観光協会公式サイト
[9] 率川神社 (奈良市西新屋町) – Wikipedia
[10] 大神神社摂社 率川坐大神御子神社本殿 | 奈良県歴史文化資源データベース | 奈良県歴史文化資源データベース「いかす・なら」
[11] 率川神社|奈良県観光[公式サイト] あをによし なら旅ネット|奈良市|奈良エリア|神社・仏閣|神社・仏閣