大阪の恋と歴史が息づくパワースポット:露天神社(お初天神)

大阪の梅田、キタエリアのど真ん中に位置する露天神社。正式名称は「露天神社」ですが、「お初天神」として親しまれ、多くの観光客や地元民で賑わう、大阪を代表する神社の一つです。約1200年前、大阪がまだ浅瀬だった頃に曽根洲という小島に創建されたと伝えられ、その後曽根崎村の氏神として崇敬されてきました。

近松門左衛門と「曽根崎心中」

露天神社が「お初天神」と呼ばれるようになったのは、江戸時代元禄時代の出来事が深く関わっています。近松門左衛門の代表作「曽根崎心中」の舞台となったのが、この神社周辺の「天神の森」だったのです。遊女のお初と手代の徳兵衛の悲恋物語は、多くの人々の心を捉え、以来、露天神社は「お初天神」として、特に恋愛成就のパワースポットとして知られるようになりました。境内には、お初と徳兵衛のブロンズ像が建立され、多くのカップルが参拝に訪れています。

「露天神社」という名の由来、諸説あり

「露天神社」という名前の由来には、いくつかの説があります。一つは、梅雨の時期に境内の井戸から水が湧き出たことに由来するという説。もう一つは、菅原道真が太宰府への左遷の途中にこの地を訪れ、「露と散る涙に袖は朽ちにけり 都のことを思い出づれば」という歌を詠んだことから名付けられたという、よりロマンチックな説です。道真公ゆかりの神社として、菅公聖蹟二十五拝にも数えられています。

都会のオアシス

高層ビルが立ち並ぶ梅田の喧騒の中にありながら、境内に入ると静かで落ち着いた雰囲気に包まれます。都会のオアシスとして、参拝者にとって癒やしの空間を提供しています。境内には、大己貴大神、少彦名大神、天照皇大神、豊受姫大神、そして菅原道真の五柱の神々が祀られています。

お初天神通り商店街と蚤の市

露天神社の周辺には、「お初天神通り商店街」が広がり、活気ある雰囲気を醸し出しています。毎月第1金曜日は、「お初天神蚤の市」が開催され、個性豊かな古物商が約30~40店出店し、多くの買い物客で賑わいます。

アクセス

  • 阪急電鉄、阪神電鉄大阪梅田駅
  • Osaka Metro谷町線東梅田駅
  • Osaka Metro御堂筋線梅田駅
  • Osaka Metro四ツ橋線西梅田駅
  • JR大阪駅

から徒歩5~10分と、アクセスも抜群です。

大阪を訪れた際は、ぜひ歴史とロマンに彩られた露天神社(お初天神)に足を運んでみてください。恋の成就を願うもよし、歴史を感じ取るもよし、都会の喧騒を忘れさせてくれる、心安らぐひとときを過ごせることでしょう。

関連リンク・参考文献

[1] 露天神社(通称:お初天神)|観光スポット検索|大阪ミュージアム
[2] 露天神社(お初天神) | 観光スポット・体験 | OSAKA-INFO

By ando