兵庫県赤穂市坂越の大避神社:聖徳太子ゆかりの古社と、謎に満ちた秦氏とユダヤ伝説

基本情報

大避神社(おおさけじんじゃ)は、兵庫県赤穂市坂越(さこし)の宝珠山麓に鎮座する神社です。旧社格は県社。創建時期は定かではありませんが、大化3年(647年)頃、聖徳太子の側近として知られる秦河勝(はたのかわかつ)の霊を祀ったのが始まりとされています。

祭神

  • 大避大神(おおさけおおかみ):秦河勝
  • 天照皇大神(あまてらすおおみかみ)
  • 春日大神(かすがのおおかみ)

歴史と伝説

秦河勝は、渡来氏族である秦氏の出身で、聖徳太子の側近として活躍した人物です。秦氏は、中国の秦の始皇帝の末裔という説もあります。聖徳太子没後、蘇我入鹿の迫害を逃れて播磨国に逃れ、坂越の地で没したと伝えられています。大避神社は、地元の人々が河勝の霊を祀るために創建したとされています。

神社の「避」の字は、元々は「闢」の字であったという説があり、「大闢」はダビデを表すという説から、日ユ同祖論にも関連付けられることがあります。この説の信憑性については、歴史的裏付けが不足しているため、あくまで伝説の域を出ません。

坂越の船祭り

大避神社は、瀬戸内海三大船祭りの一つである「坂越の船祭り」で有名です。毎年10月の第2日曜日に開催され、国指定重要無形民俗文化財に指定されています。祭礼では、伝統的な造船技法で作られた和船が使用され、華麗な船団による船渡御が行われます。この船祭りは、秦河勝が坂越に漂着した日を記念して江戸時代に始まったと伝えられています。祭りの様子は、江戸時代に描かれた「大避神社祭礼絵巻」にも描かれています。

境内と周辺

神社境内には、40枚以上の絵馬が掲げられた絵馬堂があり、享保7年(1722年)の日本で最も古い船絵馬も現存しています。また、神社の正面には、秦河勝の墓と伝えられる生島(国の天然記念物)が浮かび、神域として立ち入りが禁止されています。生島には、原生林が残されており、その自然も魅力の一つです。

神社周辺には、坂越の町並みなど、歴史的な建造物や観光スポットが多くあります。

謎と魅力

大避神社は、秦河勝の生涯や秦氏の謎、日ユ同祖論との関連など、多くの謎と魅力に満ちた神社です。歴史好き、神秘好き、そして船祭りなど伝統文化に興味のある方にとって、訪れる価値のある場所と言えるでしょう。 赤穂市を訪れた際には、ぜひ大避神社に足を運んでみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 大避神社 [兵庫県]-人文研究見聞録
[2] 大避神社 – Wikipedia
[3] 大避神社 兵庫県赤穂市坂越 – 神社と古事記
[4] 【兵庫県・大避神社】赤穂市坂越🌸のんびり旅|さりー
[5] 大避神社(兵庫県赤穂市坂越)
[6] 大避神社|瀬戸内三大船祭り-赤穂においでよ
[7] 大避神社 | 兵庫県・西播磨ツーリズム・観光ガイド|西播磨遊記
[8] 大避神社 : 観光 : 赤穂観光 FEEL AKO TIME

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