熊本県宇城市小川町南部田に鎮座する守山八幡宮。日岳山脈の主峰、日岳のふもとに位置するこの神社は、その歴史と由緒ある佇まいから、多くの参拝者を魅了しています。今回は、守山八幡宮の魅力を深く掘り下げてみたいと思います。
基本情報
- 所在地: 熊本県宇城市小川町南部田1108
- 主祭神: 応神天皇、神功皇后、姫大神
- 旧社格: 郷社
- 創建: 1051年(永承6年)と伝えられる。宇佐八幡宮の末社であったとされる説と、1051年に男山八幡宮(石清水八幡宮)の末社として新装復興したとする説がある。1048年から1051年にかけて社殿が造営され、男山八幡宮の社人、高橋宗願が神幸を奉修したという記録が残されています。
- 例祭: 10月15日
- ご利益: 厄除け、安産、子育てなど
歴史と伝説:宇佐と石清水、そして鉄眼道光
守山八幡宮の歴史は古く、宇佐八幡宮の末社であったという伝承も存在します。しかし、現在の創建年は1051年(永承6年)、男山八幡宮(石清水八幡宮)の末社として再興された年とされています。この二つの由緒ある八幡宮との繋がりは、神社の歴史の深さを物語っています。
さらに、江戸時代の著名な禅僧、鉄眼道光がこの神社の社僧・佐伯浄信の子として生まれたという逸話も残されています。鉄眼道光は、黄檗版大蔵経(鉄眼版)で知られる人物であり、その生家が守山八幡宮に隣接する三宝寺であったことは、神社と歴史上の人物との興味深い繋がりを示しています。
熊本大地震からの復興:木造鳥居の復活
2016年の熊本地震では、守山八幡宮も大きな被害を受けました。しかし、その後、見事な復興を果たし、特に木造鳥居の復旧は、地域住民の強い意志と神社への深い信仰を示す象徴的な出来事となりました。
境内社と見どころ
境内には稲荷神社(宇迦之御魂神)が祀られており、参道や境内には歴史を感じさせる建造物や、地震からの復興を象徴する建造物が残されています。静寂に包まれた境内は、神聖な雰囲気に満ち溢れています。
謎めいた「守山の要害」
第17代菊池武朝の『申し状』には、「守山の要害」に籠もった一族が武朝によって攻撃されたという記述があります。この「守山の要害」が、隈府城を指すのか、それとも守山八幡宮のある守山を指すのかは、現在も謎として残されています。この謎めいた記述は、守山八幡宮の歴史にさらなる深みを与えています。
アクセス
九州産交バス「イオンモール宇城」バス停から徒歩約16分。
まとめ
守山八幡宮は、歴史、伝説、そして復興という様々な要素が絡み合い、独特の魅力を放つ神社です。静寂に包まれた境内と、歴史の重みを感じさせる建造物、そして鉄眼道光ゆかりの地としての側面も持ち合わせています。宇城市を訪れた際には、ぜひ訪れて、その神秘的な雰囲気を体感してみてください。
関連リンク・参考文献
[1] 守山八幡宮 熊本県宇城市小川町南部田 – 神社と古事記
[2] 守山八幡宮 (宇城市) – Wikipedia
[3] 守山八幡宮 – 宇城市小川町南部田/神社 | Yahoo!マップ
[4] 守山八幡宮
[5] 守山八幡宮 – 宇城市/熊本県 | Omairi(おまいり)
[6] 守山八幡宮 熊本地震から木造鳥居で復旧を果たした宇城市の郷社│Harada Office Weblog