能美市の歴史と自然が息づくパワースポット:狭野神社

石川県能美市佐野町に鎮座する狭野神社は、延喜式内社に名を連ねる由緒ある神社です。古くから地元住民に崇敬され、その歴史と神秘的な雰囲気は、訪れる人を魅了してやみません。

基本情報

  • 所在地: 石川県能美市佐野町ノ88-2
  • 主祭神: 素盞嗚尊、天照大神、豊受大神(その他の説もあり)
  • 社格: 式内社(小)、旧県社
  • 創建: 年代不詳。社伝によると、当初は東方の峠の山中に祀られていたとされています。狭い野原の奥にあったことから「狭野」の名がついたと言われています。現在の地への遷座は、南北両佐野の合体後と伝えられています。
  • アクセス: 北陸自動車道小松ICから車で約7.2km。九谷焼資料館を目指すと分かりやすいです。駐車場あり。

歴史と伝説

狭野神社は、古くから佐野集落の発祥の地とされ、嘉祥3年(850年)には皇室から正六位上を賜ったという記録が残っています。加賀藩主前田利常公も深く崇敬し、自ら祭主となって祭儀を執り行ったという逸話も伝わっています。

社号の由来となった「狭野」は、かつて神社が位置していた場所が、狭い谷間の野原の奥深くにあったことに由来すると言われています。その東方の峠は、現在は住宅地として開発されています。

また、境内には神田山、お守り山、雉の山という三つの小山があり、それぞれ神域として崇められています。本殿後方の境外には神苑「神楽山」があり、古九谷焼の釉薬の採掘地であったと伝えられています。このことから、狭野神社は九谷焼発祥の地とも深く関わっていることがわかります。境内社には、九谷焼再興の祖・斉田道開を祀る陶祖神社もあります。

神秘的な境内と巨樹

境内には、樹齢350年以上と推定されるスダジイの巨樹をはじめ、多くの古木が茂る社叢があります。この社叢は、昭和52年に能美市の天然記念物「狭野神社の社叢」として指定されています。スダジイの巨樹は、その圧倒的な存在感と生命力で、訪れる人に深い感動を与えます。また、境内には神馬像があり、八本矢車の紋が刻まれています。この紋は狭野神社の神紋ですが、その由来は未だ解明されていません。

九谷焼との深い繋がり

狭野神社周辺は、九谷焼で有名な地域です。5月3日~5日には、「茶碗祭」と呼ばれる陶粗祭が開催され、多くの窯元が出店し、賑わいを見せます。神社と九谷焼の深い繋がりを感じることができる、貴重な機会です。

まとめ

狭野神社は、歴史、伝説、自然が一体となった、魅力あふれる神社です。悠久の歴史と神秘的な雰囲気、そして九谷焼との深い繋がりを感じながら、静寂な境内を散策してみてはいかがでしょうか。 きっと、忘れられない思い出となるでしょう。

関連リンク・参考文献

[1] 狭野神社 (能美市)
[2] 狭野神社 (能美市) – Wikipedia
[3] 狭野神社のスダジイ
[4] 501 Not Implemented

By ando