広島県廿日市市宮島町に鎮座する厳島神社は、その壮麗な社殿と海に浮かぶ大鳥居で世界的に知られる、日本を代表する神社です。1996年にはユネスコの世界文化遺産にも登録され、年間を通して多くの観光客が訪れます。今回は、厳島神社の魅力を、歴史や伝説、そしてミステリアスな側面も交えながらご紹介します。
基本情報
- 所在地: 広島県廿日市市宮島町1-1
- 主祭神: 市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、田心姫命(たごりひめのみこと)、湍津姫命(たぎつひめのみこと)
- 創建: 伝承では推古天皇元年(593年)。有力豪族・佐伯鞍職が神託を受けて創建したと伝えられています。
- 社格: 式内社(名神大社)、安芸国一宮、旧官幣中社、神社本庁別表神社
- 世界遺産登録: 1996年(平成8年)12月
歴史と伝説
厳島神社の歴史は古く、創建は6世紀後半に遡ると伝えられています。 当初は、島全体が神聖な場所として崇められ、島そのものが神体とされていたと考えられています。 文献上の初見は811年(弘仁2年)の「日本後紀」で、皇室から幣が奉られるようになったことが記されています。
平安時代末期には、平清盛が深く信仰し、現在の社殿の基礎を築きました。清盛は、京の寝殿造りの様式を取り入れ、壮大な社殿を造営。 この頃の厳島神社は、平氏一門の庇護を受け、隆盛を極めました。その後も、幾度かの火災や改築を経て、現在の姿となりました。特に、毛利元就による1571年(元亀2年)の本殿改築は、現在の規模を決定づける重要な出来事でした。
ミステリーと裏話
厳島神社周辺には、古くから様々な伝説や不思議な話が伝えられています。
- 大鳥居の謎: 高さ約16メートル、総重量約60トンにも及ぶ大鳥居は、明治8年(1875年)に再建されたもので、クスノキの巨木を使用しています。その巨木探しから建設まで20年もの歳月を要したと言われています。また、満潮時には海中に没する大鳥居は、その神秘的な姿から多くの謎を生み出しています。
- 島の禁忌: 古くは島全体が神聖視され、死や穢れに関連する行為は厳しく禁じられていました。現在でも、島内には独特の風習や禁忌が残されています。
- 弥山の神秘: 厳島神社の背後には弥山(みせん)がそびえ立ち、山岳信仰の対象となっていました。山頂付近には、弘法大師が開いたとされる弥山本堂(求聞持塔)や霊火堂などがあり、神秘的な雰囲気を醸し出しています。
- 海上の消失現象: 満潮時に鳥居の下を通った船が消えたという話や、夜間に海から聞こえる謎の声など、様々な不思議な現象が伝えられています。
見どころ
厳島神社の見どころは、なんといっても海上に浮かぶ朱塗りの社殿と大鳥居です。 満潮時には、まるで海に浮かぶように見えるその姿は、まさに圧巻。 干潮時には、社殿まで歩いて渡ることができ、普段は見られない光景を楽しむことができます。 また、五重塔や多宝塔などの建造物も必見です。
まとめ
厳島神社は、歴史、伝説、そしてミステリアスな魅力が凝縮された、まさに聖地と言える場所です。 その壮大な景観と悠久の歴史に触れることで、日本の文化と自然の深さを体感できるでしょう。 ぜひ一度、宮島を訪れ、厳島神社の神秘に触れてみてください。
関連リンク・参考文献
[1] 嚴島神社を深く知ろう | 【公式】広島の観光・旅行情報サイト Dive! Hiroshima
[2] 厳島 – Wikipedia
[3] 厳島神社 – Wikipedia
[4] 御由緒 拝観 嚴島神社【公式サイト】国宝・世界文化遺産
[5] 宮島と厳島神社の歴史(超簡単に) 神烏に導かれて造営、平清盛が整備
[6] YouTube
[7] 宮島 VR ツアーズ
[8] https://otake-med.org/topics/data/20060321_topic_kikou.pdf
[9] 厳島神社 – 日本の世界遺産
[10] 広島・宮島の厳島神社と海の怪奇:鳥居の下の謎と祟りの声 | 日本の都市伝説と怖い話大全集