北九州市若松区に鎮座する若松恵比須神社は、通称「若松のおえべっさん」として親しまれる、歴史と魅力あふれる神社です。若戸大橋の高架下という意外な立地ながら、中心街に近く、古くから地元の人々や商業者から厚い信仰を集めてきました。
由緒と伝説:1800年前の霊石から始まる物語
神社の起源は約1800年前、仲哀天皇と神功皇后が筑紫国(現在の福岡県)へ巡幸された際にさかのぼります。洞海湾を航海中、皇后の船が動かなくなった際、海底から光り輝く霊石が発見されました。これは海神からの贈り物とされ、武内宿禰によってこの地に祀られたのが、若松恵比須神社のはじまりです。
この霊石は現在も本殿に安置され、神社の重要な象徴となっています。また、武内宿禰が霊石を祀った際に、海岸に若松を植えたという伝説から「若松」の地名は生まれたと伝えられています。この伝説は、神社と土地の深い繋がりを示す、ロマンあふれる物語です。 さらに、村上天皇の時代に蛭子大神宮が創建されたという伝承も残されています。
祭神とご利益:恵比須様と大黒様の慈愛
主祭神は事代主命(ことしろぬしのみこと)と大国主命(おおくにぬしのみこと)。事代主命は商売繁盛の神「恵比須様」、大国主命は福徳の神「大黒様」として広く知られ、家内安全、海上安全、大漁満足など、多方面からのご利益があるとされています。商売繁盛を願う人々にとって、まさにパワースポットと言えるでしょう。
年間行事:活気あふれる祭り
年間を通して様々な祭事が行われます。特に有名なのは、毎年1月9日~11日に行われる「十日えびす大祭」です。福笹を求める多くの参拝者で賑わい、境内は活気に満ち溢れます。福笹は商売繁盛の象徴であり、一年の繁栄を願う人々にとって欠かせないものです。 また、2月3日の節分には豆まき式や厄除け祈願が行われ、12月2日~4日には例大祭「おえべっさん」が開催されます。
アクセスとその他
JR若松駅より徒歩10分、北九州市営バス「若松区役所」バス停からも徒歩圏内とアクセスも良好です。 神社では、月に一度マルシェも開催され、地元の農産物や手作り雑貨などが販売されています。
まとめ:歴史と現代が融合する魅力
若松恵比須神社は、1800年以上の歴史と、現代の活気が融合した魅力的な神社です。霊石にまつわる伝説、恵比須様と大黒様のご利益、そして活気あふれる祭りなど、見どころ満載です。北九州を訪れた際は、ぜひ足を運んでみてください。 静かな境内と、賑やかな祭りの両面を体感できる、忘れられない体験となるでしょう。
関連リンク・参考文献
[1] 若松恵比須神社 | 観光スポット | 【公式】福岡県の観光/旅行情報サイト「クロスロードふくおか」
[2] 若松恵比須神社(福岡県):商売繁盛と金運アップのパワースポット – ご利益は?-クチコミ・レビュー- 神社情報クチコミサイト
[3] 若松恵比須神社 – Wikipedia
[4] 御祭神 – 若松惠比須神社
[5] 501 Not Implemented