月讀宮と月讀荒御魂宮:神秘に包まれた伊勢神宮の別宮

伊勢神宮内宮の別宮として鎮座する月讀宮。その境内には、月讀荒御魂宮をはじめ、伊佐奈岐宮、伊佐奈弥宮の三宮が並び、独特の景観を呈しています。今回は、この神秘的な空間、特に月讀荒御魂宮に焦点を当て、その歴史や魅力を深掘りしていきます。

月讀宮と四つの社殿

月讀宮は、天照大神の弟神である月読尊(ツキヨミノミコト)を祀る神社です。月読尊は、夜を司る神として知られていますが、その神秘的な存在から、多くの謎に包まれています。月讀宮の特徴は、月讀宮、月讀荒御魂宮、伊佐奈岐宮、伊佐奈弥宮の四つの社殿が並列に配置されている点です。この独特の様式は、他の神社では見られない非常に珍しいものです。

月讀荒御魂宮:荒ぶる魂の宿る場所

月讀荒御魂宮は、月読尊の荒御魂(あらみたま)を祀る神社です。荒御魂とは、神様の力強い側面、荒々しいエネルギーを表す言葉です。そのため、月讀荒御魂宮は、月読尊のよりダイナミックな側面を感じることができる場所と言えるでしょう。皇大神宮と荒祭宮にならって造営されたとされ、その荘厳な雰囲気は、参拝者に畏敬の念を抱かせます。

伊佐奈岐宮と伊佐奈弥宮:縁結びの聖地

月讀荒御魂宮と共に鎮座する伊佐奈岐宮と伊佐奈弥宮は、それぞれ月読尊の両親であるイザナギとイザナミを祀っています。イザナギとイザナミは、日本の国土を創造した神として知られ、夫婦円満や縁結びのご利益があるとされています。そのため、多くの参拝者が、夫婦円満や良縁を祈願して訪れています。

歴史と遷宮

月讀宮の創建は、延暦23年(804年)以前と伝えられています。その後、幾度かの遷宮を経て、現在の社殿は平成26年(2014年)に遷御されました。月讀荒御魂宮も同日に遷御され、古材の一部は、火災で焼失した栃木県足利市の八雲神社に譲渡されたというエピソードも残っています。

参拝の順序

月讀宮境内では、参拝の順序が定められています。一般的には、月讀宮→月讀荒御魂宮→伊佐奈岐宮→伊佐奈弥宮の順に参拝するのが良いとされています。これは、月読尊とその荒御魂、そして両親であるイザナギとイザナミへの順次のご挨拶という、神道の作法に則ったものです。

葭原神社:小さなながらも存在感

月讀宮の裏参道入り口には、内宮摂社の葭原神社が鎮座しています。小さな神社ですが、その存在感は大きく、五穀豊穣の神として信仰を集めています。月讀宮を訪れた際には、ぜひ合わせて参拝したい場所です。

月讀宮と月讀荒御魂宮へのアクセス

月讀宮と月讀荒御魂宮は、三重県伊勢市中村町に位置しています。近鉄五十鈴川駅から徒歩でアクセス可能です。

まとめ

月讀宮と月讀荒御魂宮は、伊勢神宮の中でも特に神秘的な雰囲気を持つ場所です。月読尊とその荒御魂、そしてその両親であるイザナギとイザナミを祀る四つの社殿は、参拝者に深い感動を与えてくれます。伊勢神宮を訪れた際には、ぜひ月讀宮とその境内にある四つの社殿を巡り、神々の神秘に触れてみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 月読宮・月読荒御魂宮・伊佐奈岐宮・伊佐奈弥宮|内宮別宮の4社 – アルラン三重|三重のランニング・ウォーキングコースサイト
[2] 皇大神宮別宮「月讀宮(つきよみのみや)」 | 伊勢参拝の達人
[3] 皇大神宮別宮 月読宮以下四別宮 | 伊勢神宮参拝「おかげ参りツーリングラリー」公式WEBサイト
[4] YouTube
[5] 月読宮(内宮別宮) | 全国観光資源台帳(公財)日本交通公社
[6] 月讀宮 – Wikipedia
[7] 501 Not Implemented
[8] https://www.isejingu.or.jp/download/pdf/pamphlet_tsukiyomi_naiku.pdf
[9] 域外の別宮|神宮について|伊勢神宮
[10] 伊勢神宮(-JINGU-)◆ 月読宮(TSUKIYOMI-NO-MIYA) | 伊勢神宮(内宮・外宮)-御朱印

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