滋賀県多賀町の聖地、多賀大社:悠久の歴史と神秘に満ちた物語

古事記にも記され、悠久の歴史を誇る多賀大社。滋賀県多賀町に鎮座するこの大社は、「お多賀さん」の愛称で親しまれ、延命長寿、縁結び、厄除けのご利益があるとされています。今回は、多賀大社の魅力を、歴史、伝説、そして隠されたエピソードと共にご紹介します。

基本情報

  • 所在地: 滋賀県犬上郡多賀町大字多賀604
  • 祭神: 伊邪那岐命(いざなぎのみこと)、伊邪那美命(いざなみのみこと)
  • 社格: 式内社、旧官幣大社、神社本庁別表神社
  • アクセス: JR彦根駅から近江鉄道多賀大社前駅下車徒歩10分、または名神高速道路彦根ICから約10分

古事記に記された創建、そして神話のルーツ

多賀大社の起源は古事記にまで遡ります。「伊邪那岐大神は淡海の多賀に坐すなり」という記述から、その創建は古事記成立以前、神代にまでさかのぼると考えられています。伊邪那岐命と伊邪那美命は、日本神話において国生み、神生みを成した神々であり、多賀大社は、日本の起源に深く関わる聖地と言えるでしょう。 この記述については、淡海を淡路の誤記とする説もありますが、古くからの信仰の深さを物語るものです。

「お伊勢参らばお多賀へ参れ」の言葉に秘められた深い繋がり

伊勢神宮と多賀大社には深い繋がりがあります。「お伊勢参らばお多賀へ参れ、お伊勢お多賀の子でござる」という俗謡が示す通り、伊勢神宮の祭神である天照大神の両親である伊邪那岐命と伊邪那美命を多賀大社が祀っていることから、伊勢神宮の「親神」として崇敬されています。伊勢神宮への参拝と合わせて、多賀大社への参拝も欠かせないものとして、古くから信仰されてきました。

数々の伝説とエピソード

多賀大社には、数々の伝説やエピソードが残されています。

  • 俊乗坊重源と寿命石: 平安時代の高僧、俊乗坊重源は東大寺再建のため、多賀大社に参拝し、20年の寿命を授かったと伝えられています。境内には、その故事にちなんだ「寿命石」があり、延命長寿を祈願する人々で賑わっています。
  • 豊臣秀吉と母・大政所の祈願: 豊臣秀吉は、母の延命を祈願し、願いが叶ったことから多賀大社に多大な寄進を行い、太閤橋などの建造に繋がりました。太閤橋は、祭礼の際に神輿が渡る、見事な石造りの反り橋です。
  • お多賀杓子とオタマジャクシの語源: 多賀大社では、お守りとしてしゃもじを授ける「お多賀杓子」の習慣があります。この杓子の形が、カエルの幼生である「オタマジャクシ」の語源になったという説も存在します。

見どころ満載の境内

多賀大社の境内には、歴史を感じさせる建造物や、神秘的なスポットが数多く存在します。

  • 太閤橋: 豊臣秀吉の寄進によって造られた石造りの反り橋。
  • 寿命石: 俊乗坊重源の伝説にまつわる石。
  • 奥書院庭園: 豊臣秀吉の寄進によって造られた池泉観賞式庭園。
  • 絵馬殿: 数多くの絵馬が奉納されています。
  • 万灯祭: 毎年7月に行われる、幻想的な万灯祭。

多賀大社周辺の散策

多賀大社周辺には、絵馬通りと呼ばれる参道があり、糸切り餅などの地元名産品を扱うお店が軒を連ねています。歴史と文化を感じながら、散策を楽しむことができます。

まとめ

多賀大社は、神話の時代から現代まで、人々の信仰を集め続けてきた聖地です。歴史、伝説、そして美しい境内は、訪れる人々に深い感動を与えてくれます。滋賀県を訪れた際には、ぜひ多賀大社に足を運んでみてください。

(注記: 本記事の情報は、公開されている情報に基づいて作成されています。最新の情報は、多賀大社の公式ウェブサイト等でご確認ください。)

関連リンク・参考文献

[1] 多賀大社 [滋賀県]-人文研究見聞録
[2] 403 Forbidden
[3] 多賀大社 – Wikipedia
[4] 多賀大社 クチコミ・アクセス・営業時間|湖東三山・多賀・東近江【フォートラベル】
[5] YouTube
[6] 多賀大社|神社・仏閣|一般社団法人 多賀観光協会|多賀町は、滋賀県の湖東にある町です。
[7] 501 Not Implemented
[8] 多賀町を巡る(11)多賀大社 「反り橋」 – 日々史跡めぐり
[9] 多賀町の街並み|滋賀県ホームページ
[10] 多賀大社

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