東京都府中市 大國魂神社:武蔵国の総社、そして七不思議

東京都府中市宮町に鎮座する大國魂神社は、武蔵国の総社として知られる由緒ある神社です。東京五社の一つにも数えられ、武蔵国の一之宮から六之宮までを合祀していることから「六所宮」とも呼ばれ、都内屈指のパワースポットとして人気を集めています。

基本情報

  • 御祭神: 大國魂大神(おおくにたまのおおかみ)を主祭神とし、小野大神、小河大神、氷川大神、秩父大神、金佐奈大神、杉山大神、御霊大神、そして武蔵国内の諸神が合祀されています。大國魂大神は出雲の大国主神と同一視され、福神、縁結び、厄除けの神として信仰されています。
  • 創建: 景行天皇41年(西暦111年)5月5日、大國魂大神の託宣により創建されたと伝えられています。
  • 歴史: 武蔵国府が置かれたことにより、国衙の斎場となり、国内の祭務を総轄する重要な役割を担いました。源頼朝や徳川家康も深く信仰し、社殿の造営や修復に貢献しました。
  • アクセス: 京王線府中駅南口、またはJR南武線・武蔵野線府中本町駅から徒歩約5分。

見どころ

境内は広く、見どころも満載です。荘厳な大鳥居をくぐり抜けると、約300メートルの参道が続きます。参道沿いには、稲荷神社、宮乃咩神社など、様々な摂末社が点在しています。本殿は三殿を横に並べた朱塗りの美しい建物で、都指定文化財に指定されています。樹齢約1000年の大銀杏は、パワースポットとして特に人気があり、その生命力に圧倒されます。その他、八朔相撲場、宝物殿など、歴史を感じさせる建造物も魅力です。

七不思議

大國魂神社には、古くから伝わる七不思議が存在します。

1. 御供田の苗: 競馬場の敷地内にかつてあった御供田の苗が、お田植え祭の翌朝には不思議と真っ直ぐに起き上がっていたという伝説。

2. 樅の雫: 拝殿前の樅の木から、四季を通して雨のように雫が絶え間なく落ちているという伝説。

3. 大杉の根: 昔、参道に聳えていた大杉の根が、参道には決して現れないという伝説。

4. 境内の鳥類: 境内には烏、鷲、鵜などの鳥類が生息していましたが、社殿に糞を落とすことがなかったという伝説。

5. 矢竹の根: 源頼朝が奉納した矢が根付いたとされる矢竹の根が、石囲いの外に出ないという伝説。

6. 大銀杏の蜷貝: 大銀杏の根元に生息する蜷貝を煎じて飲むと、産婦の乳の出が良くなると言われた伝説。現在では、手を合わせると産後の回復が早まるとされています。

7. 境内に松の木なし: 境内には松の木がなく、植えてもすぐに枯れてしまうという伝説。これは、大國魂大神と八幡大神が武蔵野の野原で宿を探した際に、待ちぼうけをくらった大國魂大神が松を嫌うようになったという逸話に由来します。

その他

大國魂神社では、くらやみ祭り、酉の市など、様々な祭事が行われています。くらやみ祭りは、80万人もの参拝客で賑わう、関東三大奇祭の一つとして有名です。また、厄払いとして珍しい「人形流し」も行われています。

大國魂神社は、歴史と神秘に満ちたパワースポットです。ぜひ一度、訪れてその魅力を体感してみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 由緒・歴史|大國魂神社(東京・府中)
[2] お祭りや御朱印情報も!大國魂神社を徹底紹介 | 免許と一緒に、タイムズクラブ
[3] 【大國魂神社】都内屈指のパワースポット!何の神様?ご利益・御朱印・お祭りなど | それいけ参拝ゴシュインマン
[4] 大國魂神社が「やばい」「怖い」って本当?ご利益や由来、お守りや御朱印を紹介!スピリチュアルな不思議体験、歴史、駐車場・アクセス方法も解説! – みんなの日本茶サロン
[5] 七不思議について|大國魂神社

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