福島県伊達市の霊山神社:建武中興十五社と北畠氏の歴史を刻む聖地

霊山神社は、福島県伊達市霊山町大石にある神社です。東北地方唯一の建武中興十五社に数えられ、その歴史と由緒は深く、多くの見どころがあります。

基本情報

  • 所在地: 福島県伊達市霊山町大石字古屋舘1
  • 祭神: 北畠親房、北畠顕家、北畠顕信、北畠守親
  • 旧社格: 別格官幣社
  • 現在の社格: 神社本庁別表神社
  • 創建: 明治14年(1881年)

歴史と伝説

霊山神社は、単なる神社ではなく、日本の歴史、特に南北朝時代の激動期を象徴する場所です。祭神である北畠氏は、後醍醐天皇に忠誠を誓い、建武の新政に大きく貢献した名門です。北畠顕家は、わずか16歳で陸奥介に任命され、父・親房と共に後醍醐天皇の皇子である義良親王(後の後村上天皇)を奉じて多賀城から霊山に移り、陸奥国府を開きました。霊山城を築き、南朝方の拠点として活躍しましたが、阿部野の戦いで若くして戦死しました。

霊山神社の創建は、明治時代に、建武中興の精神を継承し、北畠氏の功績を称えるために始まりました。明治天皇の東北巡幸を機に、霊山が鎮座地として選ばれ、明治14年に鎮座祭が行われました。その後、別格官幣社に列せられ、皇室からの崇敬も厚い神社となりました。

境内には、京都嵐山から移植されたという紅葉があり、「五彩のもみじ」と称賛されるほど美しいと伝えられています。また、春季例大祭では、歴史ある剣舞「濫觴武楽」や「大石北又獅子舞」が奉納され、多くの参拝者を集めています。

アクセスと見どころ

霊山神社へのアクセスは、車、バスのいずれも可能です。車の場合は東北中央自動車道霊山ICから約20分です。バスの場合は、JR福島駅から路線バスを利用できますが、本数が少ないため、事前に確認が必要です。

境内には、256段の石段を上る表参道があり、荘厳な雰囲気を醸し出しています。参道入口には大鳥居と社碑があり、参拝者を歓迎します。境内には、拝殿、本殿、神門などがあり、それぞれ見事な建築様式を誇っています。また、祭神である北畠顕家の像も設置されています。

霊山神社と周辺

霊山神社のある霊山は、平安時代初期に慈覚大師円仁が開山したと伝えられる山岳修験の霊場でもありました。山頂付近には護摩壇などの遺構が残っており、古くからの信仰の山であったことが伺えます。霊山神社を訪れる際には、霊山の歴史や自然にも触れてみてください。

まとめ

霊山神社は、歴史と自然が融合した、魅力あふれる神社です。建武中興十五社の一つとして、日本の歴史を深く学ぶことができるだけでなく、美しい紅葉や伝統的な神事など、多くの見どころがあります。福島県を訪れた際には、ぜひ霊山神社に足を運んでみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 霊山神社(伊達市)
[2] 霊山神社 – Wikipedia
[3] 霊山神社 (霊山町)
[4] 霊山神社 – 福島県伊達市公式ホームページ
[5] 霊山神社
[6] 霊山神社 – ふくしまの旅
[7] <霊山神社>福島県 – 福島・二本松・郡山エリアの神社仏閣【旅色】

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