高砂神社:相生の松と謡曲『高砂』ゆかりの古社

兵庫県高砂市に鎮座する高砂神社は、相生の松で知られる由緒ある神社です。謡曲『高砂』の舞台としても有名で、古くから人々の信仰を集めてきました。今回は、高砂神社の歴史や伝説、見どころなどを詳しくご紹介します。

基本情報

  • 所在地: 兵庫県高砂市高砂町東宮町190
  • 主祭神: 素戔嗚尊、大己貴命、奇稲田姫
  • 旧社格: 県社
  • 例祭: 10月10日・11日
  • アクセス: 山陽電鉄高砂駅より徒歩15分、または高砂市コミュニティバス「高砂神社」バス停下車

歴史と伝説

社伝によれば、神功皇后の西征の際に、大己貴命の神託を受けて創建されたと伝えられています。天禄年間には疫病が流行しましたが、素戔嗚尊と奇稲田姫を合祀したところ疫病が治まったという伝説も残っています。素戔嗚尊(牛頭天王)が祀られていることから、高砂牛頭天王とも呼ばれていました。

江戸時代には、姫路城主池田輝政によって高砂城が神社の敷地に築かれる計画が持ち上がり、領地10石が寄進されました。築城に伴い神社は一時的に移転しましたが、一国一城令により高砂城が廃城となった後、元の場所に戻されました。

相生の松と神木「いぶき」

高砂神社のシンボルといえば、なんといっても「相生の松」です。根が一つで雌雄の幹が左右に分かれたこの松は、謡曲『高砂』にも登場し、夫婦円満の象徴として広く知られています。現在の松は5代目だと言われています。

境内には、相生の松以外にも「いぶき」という神木があります。これは謡曲『高砂』の登場人物である阿蘇の宮神主・友成の杖から発芽したという伝説が残されています。

境内社と見どころ

高砂神社境内には、数多くの境内社が祀られています。和魂神社(高砂町出身の戦没者を祀る)、住吉社、三社、稲荷社、猿田彦社、秋葉神社、神馬社、天満神社、弁財天などがあります。

また、近世加古川水運の終着地であった南北の堀川が神社の北側にあり、加古川水運の様子を描いた絵馬も残されています。船の帆を改良した工楽松右衛門の立像も境内で見ることができます。

御朱印とその他

高砂神社では御朱印の授与も行われています。授与時間などは公式ホームページ等でご確認ください。

まとめ

高砂神社は、歴史と伝説に彩られた、魅力あふれる神社です。相生の松をはじめとする神木、境内社、そして謡曲『高砂』とのゆかりなど、見どころ満載です。高砂を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。 高砂の街並みを散策しながら訪れるのもおすすめです。

関連リンク・参考文献

[1] 高砂神社 – Wikipedia
[2] 高砂神社 | 観光スポット | 【公式】兵庫県観光サイト HYOGO!ナビ | 知っておきたい観光情報が盛りだくさん!
[3] 高砂神社の御朱印・アクセス公式情報 (兵庫県高砂駅) | ホトカミ
[4] 名所めぐり:高砂神社 | 兵庫県立歴史博物館:兵庫県教育委員会

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