京都市上京区上御霊竪町に鎮座する上御霊神社(かみごりょうじんじゃ)。正式名称は御霊神社で、府社格を有する由緒ある神社です。古くから「心しずめ」の社として知られ、その歴史と神秘的な雰囲気は多くの参拝者を魅了し続けています。
創建と御祭神:平安京の守護を担う八柱の神々
延暦13年(794年)、平安京遷都の際に桓武天皇の勅願により創建されました。主祭神は崇道天皇(早良親王)。桓武天皇の実弟である早良親王は、政治的陰謀により非業の死を遂げた人物であり、その霊を鎮めるために創建されたのが上御霊神社です。
その後、仁明・清和両朝において、井上大皇后、他戸親王、藤原大夫人、橘大夫(逸勢)、文大夫(文室宮田麻呂)ら、同じく非業の死を遂げた高貴な方々の神霊が合祀され、最終的に火雷神と吉備大臣を加えた八柱の神々が祀られるようになりました。これらの神々は、平安京の守護神として、都の安寧と繁栄を見守ってきたのです。
御霊祭:京都最古の祭り
毎年5月18日に行われる御霊祭は、京都で最も古い祭りと言われています。かつては旧暦8月18日に行われていましたが、明治以降新暦に移行されました。約400年前には後陽成天皇より寄進された御牛車や御神輿3基が渡御する盛大な祭りで、古都の伝統と信仰の深さを今に伝えています。
応仁の乱勃発の地:歴史の転換点
上御霊神社は、応仁の乱(1467年)の勃発地としても知られています。畠山政長が陣を敷き、乱の火蓋を切った場所であり、境内には「応仁の乱勃発地」の石碑が今も残されています。この石碑は、激動の時代を象徴する歴史的遺物として、静かにその時の状況を伝えています。
「心しずめ」の社:静寂と神秘に包まれた空間
上御霊神社は、ただ歴史的な場所であるだけでなく、静寂と神秘に満ちた空間でもあります。境内は落ち着いた雰囲気に包まれ、参拝者の心を穏やかに鎮めてくれるような、独特の癒しの空間が広がっています。多くの参拝者が、この神社を訪れることで、日々の喧騒を忘れ、心の安らぎを得ているのではないでしょうか。
アクセス情報
- 住所:京都府京都市上京区上御霊竪町495
- アクセス:地下鉄烏丸線「鞍馬口駅」下車徒歩約3分、市バス「烏丸鞍馬口」下車徒歩約3分
- 拝観時間:9時~17時(季節により変更あり)
上御霊神社は、平安時代からの歴史、京都最古の祭り、そして応仁の乱という歴史的事件など、多くの魅力を秘めた神社です。京都を訪れた際には、ぜひ足を運んで、その歴史と神秘に触れてみてください。
関連リンク・参考文献
[1] 御霊神社[上御霊神社]|そうだ 京都、行こう。
[2] 501 Not Implemented
[3] 御霊神社(上御霊神社):近畿エリア | おでかけガイド:JRおでかけネット
[4] 上御霊神社 – Wikipedia
[5] 【上御霊神社】アクセス・営業時間・料金情報 – じゃらんnet