深志神社:松本城下町の守護神、そして「天神様」

長野県松本市深志にある深志神社は、地元では「天神様」として親しまれる歴史深い神社です。建御名方命(たけみなかたとみのみこと)と菅原道真公を主祭神とし、その由緒ある歴史と数々の祭事、そして幾多の物語が息づく魅力的な場所です。

基本情報

  • 所在地: 長野県松本市深志三丁目7番43号
  • 主祭神: 建御名方命(たけみなかたとみのみこと)、菅原道真公
  • 旧社格: 県社
  • 現在: 神社本庁別表神社
  • 創建: 暦応2年(1339年)

歴史と伝説:信濃守護と松本城

社伝によれば、信濃守護・小笠原貞宗が諏訪明神(建御名方命)の霊夢をきっかけに、戦勝祈願として暦応2年(1339年)に創建したのが始まりです。当初は「宮村宮」と呼ばれていました。その後、応永9年(1402年)には小笠原長基が北野天満宮から菅原道真を勧請し、二つの神を祀るようになりました。

永正元年(1504年)、小笠原氏が深志城(現在の松本城)を築城すると、深志神社は城の鎮守・産土神として崇敬され、社殿は西面に改められました。 武田信玄との戦で小笠原氏が敗れた後も、天正10年(1582年)に小笠原氏が信濃に復帰すると社殿は修造され、鎌田天神の分霊も合祀されました。

建御名方命を祀る宮村宮の方が古いにも関わらず、菅原道真公の方が有名になったことから、「深志天神」「天神様」と呼ばれるようになりました。江戸時代には松本藩主の崇敬を受け、松本城下の商人町を護る氏神としても信仰を集めました。天保12年(1841年)には、京都の神道家吉田家の許可を得て「深志神社」と改称されました。

魅力的な祭事:一年を通して賑わう神事

深志神社では、一年を通して様々な祭事が行われています。特に有名なのは例大祭「天神祭り」で、神輿や舞台(市重要有形民俗文化財)が繰り出す華麗な祭りは、松本平に夏の到来を告げる風物詩となっています。 その他にも、節分祭、八坂祭など、地域住民に愛される多くの神事が行われ、神社は常に活気に満ち溢れています。

アクセス

  • JR松本駅から徒歩約15分
  • 長野自動車道松本インターチェンジから約15分

深志神社を訪れて

深志神社は、歴史と信仰、そして人々の暮らしが深く結びついた場所です。松本城を訪れる際には、ぜひ深志神社にも足を運んで、その歴史と雰囲気を感じてみてください。 静寂の中に感じる神聖な空気と、活気あふれる祭りの様子、そして歴史の重みを感じられる、忘れられない体験となるでしょう。

関連リンク・参考文献

[1] 深志神社 | 新まつもと物語
[2] 深志神社(長野県/松本市街)のアクセス・営業時間・料金情報|るるぶ&more.
[3] 501 Not Implemented
[4] 深志神社 – Wikipedia
[5] 長野県神社庁<深志神社(ふかしじんじゃ)>

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