盛岡八幡宮は、岩手県盛岡市八幡町に鎮座する、盛岡の総鎮守として知られる歴史ある神社です。県下一の大社として、年間を通して多くの参拝者で賑わっています。朱塗りの美しい社殿は、平成9年(1997年)に再建されたもので、「盛岡の顔」としてその風格を誇っています。
由緒と歴史:
盛岡八幡宮の創建は諸説ありますが、最も有力な説は、平安時代後期の康平5年(1062年)、源頼義が前九年の役の戦勝祈願のため、京都の石清水八幡宮から分霊を勧請したことに始まるとされています。当初は「鳩森八幡社」と呼ばれ、日戸氏によって崇敬されていました。その後、南部氏が盛岡城を築いた際に鎮守社として再建され、延宝8年(1680年)には、南部氏の崇敬社であった櫛引八幡宮(青森県八戸市)の分霊を現在の地(当時は鳩森八幡社の御旅所)に勧請し、「新八幡宮」と称されました。明治維新後、盛岡城が廃城となると、鳩森八幡社と櫛引八幡宮が合祀され、現在の盛岡八幡宮となりました。
祭神:
盛岡八幡宮の主祭神は品陀和気命(ほんだわけのみこと)です。これは応神天皇のことでもあり、農業、工業、商業、学問、衣食住など、人間生活の根源を司る神として崇敬されています。
伝説とエピソード:
盛岡八幡宮には、いくつかの興味深い伝説やエピソードが残されています。
- 鳩森八幡社の起源: 前九年の役において、源頼義と八幡太郎義家が必勝祈願のために建てた社が鳩森八幡社の起源と伝えられています。盛岡山車の演題に八幡太郎義家があるのも、この伝説に由来するのかもしれません。
- 新八幡宮の建立: 江戸時代、社が盛岡城内にあったため、庶民は参拝できませんでした。そこで、29代南部重信公が庶民にも参拝の機会を与えるため、志家の中野山に「新八幡宮」を造営したという逸話があります。現在の神輿渡御のコースは、この時の神輿渡御ルートの名残と言われています。
- 盛岡大火からの復興: 明治17年(1884年)の盛岡大火で社殿は焼失しましたが、その後再建され、現在の社殿は平成9年(1997年)に完成しました。この再建には、多くの地域住民の信仰と尽力があったと言われています。
見どころ:
- 色鮮やかな彫刻の朱塗りの社殿: 新しいながらも風格のある社殿は、盛岡八幡宮の象徴です。
- 拝殿: 24時間扉が開け放たれているため、いつでも参拝できます。
- 儀式殿: 神前結婚式が行われる広々とした空間です。
- 本殿: 八幡山山頂近くに位置し、神職の中でも最高位の宮司しか入ることができません。
- 境内社: 神明社、笠森稲荷神社など、歴史ある境内社も存在します。
- チャグチャグ馬コ、流鏑馬などの神事: 盛岡八幡宮では、古くから伝わる伝統的な神事が現在も盛大に行われています。
アクセス:
JR盛岡駅からバスで約15分、東北自動車道盛岡ICから約15分。駐車場も完備されています。
盛岡八幡宮は、歴史と伝説、そして盛岡の人々の信仰が深く結びついた、魅力あふれる神社です。盛岡を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。
関連リンク・参考文献
[1] 501 Not Implemented
[2] 長崎が舞台の映画「遠い山なみの光」 広瀬すずさんらが舞台あいさつ – 長崎経済新聞
[3] 盛岡八幡宮|東北の観光スポットを探す | 旅東北 – 東北の観光・旅行情報サイト
[4] 盛岡八幡宮:盛岡市|U空間
[5] 盛岡八幡宮
[6] 盛岡八幡宮の由緒 | 【公式】盛岡八幡宮|岩手県
[7] 盛岡八幡宮について
[8] 【公式】盛岡八幡宮|岩手県
[9] 盛岡八幡宮社殿等 | 【公式】盛岡八幡宮|岩手県
[10] https://www.lemon8-app.com/country_travel/7228981684560134661?region=jp