島根県松江市鹿島町佐陀宮内にある佐太神社(さだじんじゃ)。出雲国二宮、旧社格は国幣小社という格式高い神社です。出雲國神仏霊場第四番にも指定されており、その歴史と神秘的な雰囲気は多くの参拝者を魅了しています。
基本情報
- 所在地: 島根県松江市鹿島町佐陀宮内73
- 主祭神: 佐太大神(さだのおおかみ)/猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)
- 旧社格: 国幣小社
- 特徴: 大社造りの本殿が三つ並ぶ「三殿並立」という珍しい形式の社殿。国の重要文化財に指定されています。
神話のふるさと、そして神々の宿る場所
佐太神社は、『出雲国風土記』にも「佐太御子社」として登場する由緒ある神社です。 主祭神である佐太大神は、猿田彦大神とも同一視され、道案内の神、開運招福の神として広く信仰されています。 加賀の潜戸(くけど)という海の洞窟で誕生したという伝説も残っており、その神秘的な誕生譚は、神社の神秘性をさらに深めています。
神在月(旧暦10月、現在の11月)には、全国各地から集まった神々が、出雲大社に参拝した後、佐太神社に宿泊したと伝えられています。 神在祭(かみありさい)は、佐太神社にとって重要な祭礼であり、神々が集う様子は想像を超える壮大な光景だったことでしょう。 神在祭の期間中は、神楽や幟を立てない厳粛な雰囲気に包まれる「お忌祭(いみまつり)」として知られています。 また、神在祭とは別に、旧暦4月には神在裏月祭(かみありうらづきさい)が行われ、神在祭に来られなかった神々を迎えるという、独特の風習も存在します。
御座替祭と佐陀神能:ユネスコ無形文化遺産
9月24日~25日に行われる御座替祭(ござがえさい)は、佐太神社のもう一つの大きな祭礼です。 この祭礼で奉納される「佐陀神能(さだしんのう)」は、出雲流神楽の源流とされ、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。 神楽の力強い舞と神聖な雰囲気は、見る者の心を深く揺さぶるでしょう。
縁結びと縁切り、相反するご利益を持つ摂社・田中神社
佐太神社の境内には、摂社である田中神社があります。 この神社は、本殿に向かって建つ西社が縁結び・安産、背を向けた東社が縁切り・長寿のご利益があるとされ、珍しい二つのご利益を同時に持つことで知られています。 良縁を願う人、悪縁を断ち切りたい人、どちらも訪れる価値のある場所と言えるでしょう。
謎多き佐太神社:歴史と伝承の奥深さ
佐太神社には、未だ解明されていない謎も多く残されています。 古代インドの信仰との関連性、佐太大神の真名、そして数々の伝説など、歴史と神秘に包まれた佐太神社は、訪れる人々に多くの想像力を掻き立て、忘れられない体験を与えてくれるでしょう。 その歴史と神秘に触れる旅は、きっとあなたの人生に新たな彩りを加えてくれるはずです。
アクセス
JR松江駅から一畑バス(恵曇方面行)で約25分、「佐太神社前」下車すぐ。無料駐車場(40台)あり。
その他
- 参道沿いの「佐陀のだんだん家」では、魚介だしを使った珍しい「すましぜんざい」が味わえます。
- 佐太神社には、平安時代末期の彩絵絵扇や室町時代の甲冑など、数多くの社宝が所蔵されています。
このブログ記事が、佐太神社の魅力を伝える一助となれば幸いです。 ぜひ、実際に訪れて、その神秘的な雰囲気を体感してみてください。
関連リンク・参考文献
[1] 謎めくミステリアスな佐太神社 | 運の良い座敷童子的な生き方
[2] 御由緒 佐太神社公式ホームページ
[3] 縁起 佐太神社公式ホームページ
[4] 松江観光協会 – 観光スポット|スポット情報
[5] 佐太神社 クチコミ・アクセス・営業時間|松江・松江しんじ湖温泉【フォートラベル】
[6] 佐太神社 | しまね観光ナビ|島根県公式観光情報サイト
[7] 佐太神社 – 神社詳細 | 島根県神社庁
[8] 佐太神社 – Wikipedia
[9] たくさんの神様に会える「佐太神社」 – ココビトの綴り
[10] http://sakuwa.com/hi60hi.html