福島県二本松市本町に鎮座する二本松神社は、旧二本松藩の総鎮守として、地域住民から厚い信仰を集める由緒ある神社です。350年以上の歴史を誇る「二本松の提灯祭り」は、例大祭として有名で、幻想的な灯りが街を彩ります。2025年の開催日は10月4日(土)宵祭り、5日(日)本祭り、6日(月)後祭りと予定されています。最新の交通規制情報などは、二本松市観光連盟のウェブサイトでご確認ください。
歴史と創建
社伝によれば、創建は久安年間(1145~1151年)に遡ります。二本松の地頭となった安達盛長が、熊野権現を祀ったのが始まりとされています。その後、畠山満泰が二本松城を築城した際に、熊野宮は城内に遷座され、畠山氏の氏神である八幡宮と合祀されました。
江戸時代初期、二本松藩主となった丹羽光重は、社領を寄進し、現在地への遷座を決定しました。丹羽光重は、歴代城主の守護神である八幡宮を左側に、領民の守護神である熊野宮を右側に祀るという配慮を見せました。これは、藩主と領民の調和を象徴する配置と言えるでしょう。
寛政6年(1794年)の大火で社殿が焼失しましたが、文化3年(1806年)に再建され、現在の社殿はその後まもなく建立されました。参道の随神門は文化4年(1807年)に建立されたものです。
祭神と境内社
二本松神社の主祭神は、熊野宮の祭神である伊邪那美命、速玉男之命、事解男之命、そして八幡宮の祭神である品陀和気命、息長足姫命です。境内社には御三社があり、少彦名命、事代主命、菅原道真が祀られています。
二本松の提灯祭り:幻想的な灯りの競演
二本松の提灯祭りは、福島県重要無形民俗文化財に指定されている、見応えのある祭りです。七町が曳き回す七台の太鼓台に300個以上の提灯が灯り、幻想的な光景を作り出します。太鼓台の現在地は、GPSを使った位置情報サービスでリアルタイムに確認できます。
黒塚伝説:鬼婆の物語
二本松市には、黒塚伝説という鬼婆の物語が伝わっています。旅人を襲う鬼婆の恐ろしい話ですが、その背景には悲しい物語が隠されているとも言われています。この伝説は、地域に根付く独特の文化として、今も語り継がれています。
アクセス
JR東北本線二本松駅から徒歩約5分とアクセスも良好です。東北自動車道二本松ICからも約5分と、車でのアクセスも便利です。神社には駐車場も完備されています。
まとめ
二本松神社は、歴史と伝説に彩られた、魅力あふれる神社です。荘厳な社殿、幻想的な提灯祭り、そして鬼婆伝説など、見どころ満載です。福島県を訪れた際には、ぜひ二本松神社に足を運んでみてください。
関連リンク・参考文献
[1] 二本松神社 – Wikipedia
[2] 【福島】「隠津島神社」の二本松、縁結びご神木を参拝しよう|縁結び大学 – 縁結び大学
[3] 二本松の提灯祭り | 二本松市公式ウェブサイト
[4] 黒塚 – Wikipedia
[5] わたしが、鬼婆仮装行列をやったわけ|yukishiroya.
[6] アクセス|二本松神社