埼玉県さいたま市浦和区に鎮座する調神社(つきじんじゃ)。地元では「つきのみやさま」の愛称で親しまれるこの神社は、そのユニークな特徴と数々の伝説から、多くの参拝者を魅了しています。今回は、調神社の魅力を余すことなくご紹介します。
基本情報
- 所在地: 埼玉県さいたま市浦和区岸町三丁目17-25
- 御祭神: 天照大御神、豊宇気姫命、素戔嗚尊
- 旧社格: 県社
- アクセス: JR浦和駅西口から徒歩約10分
調神社の七不思議
調神社には、古くから「七不思議」と呼ばれる謎めいた話が伝えられています。その不思議な現象の数々は、神社の歴史や信仰と深く関わっていると言われています。
1. 鳥居がない: 調神社には、一般的な神社にある鳥居がありません。これは、かつてこの地に伊勢神宮へ献上する貢ぎ物(調物)を保管する倉庫があったことに由来すると言われています。鳥居があると調物の搬入の邪魔になるため、最初から鳥居は設けられなかったという説が有力です。
2. 松がない: 境内には松の木がありません。これは、素戔嗚尊と月読命の伝説に関係していると言われています。弟神である素戔嗚尊が大宮へ行き、なかなか戻ってこないのを待っていた姉神である月読命が、「待つ(マツ)ほど辛いものはない」と嘆き、それ以来松を植えないようになったという説や、姉神が待つ間に松の枝で目を突いたという説などがあります。
3. 御手洗池の魚が片目になる: かつて境内にあった御手洗池(現在は存在しない)に魚を放すと、片目になると言われています。その理由は不明ですが、神秘的な現象として語り継がれています。
4. 狛犬ではなく狛兎: 神社の入口には、狛犬ではなく狛兎がいます。これは、「調(つき)」が「月」と同じ読みであることから、月待信仰と結びつき、月の使いである兎が神使となったためです。境内には、狛兎以外にも多くの兎の彫刻や石像があり、参拝者を楽しませています。
5. 日蓮聖人駒つなぎのケヤキ: 日蓮聖人が佐渡島への流罪の途中、この地を訪れ、難産に苦しむ女性のためにケヤキの木に馬をつないで安産祈願を行ったという伝説が残っています。現在もそのケヤキの切り株が残されています。
6. 蝿がいない: 境内には蝿がほとんどいないと言われています。これは、かつて調物を保管していた倉庫が非常に清潔に保たれていた名残、あるいは神様の意思によるものなど、諸説あります。
7. 蚊がいない: 蝿と同様に、蚊もほとんどいないと言われています。これも、神社の清潔さや神様の加護によるものと考えられています。
勝負運のパワースポット
調神社は、「調(つき)」から「ツキ」を呼ぶ神社として、勝負運のパワースポットとしても有名です。特に、浦和レッズの選手たちが毎年新シーズン前に必勝祈願に訪れることでも知られています。
まとめ
調神社は、その歴史、伝説、そしてユニークな特徴から、多くの魅力を持つ神社です。七不思議にまつわる謎解きや、可愛らしい狛兎との出会いは、忘れられない思い出となるでしょう。ぜひ、一度訪れて、その神秘的な雰囲気を体感してみてください。
関連リンク・参考文献
[1] https://www.travelbook.co.jp/topic/42582
[2] 【調神社】アクセス・営業時間・料金情報 – じゃらんnet
[3] ツキを呼ぶ浦和の勝負運パワースポット調神社のご利益とは? – みんなの日本茶サロン
[4] 調神社 – 兎を神使とする古社の七不思議
[5] 調神社|go!go!埼玉
[6] 調神社 クチコミ・アクセス・営業時間|浦和【フォートラベル】
[7] 調神社【アソビュー!】
[8] (番外編)待つのはつらい――松を植えない調神社: 薄味
[9] 調神社は怖い?七不思議や歴史について解説
[10] 調神社の七不思議(埼玉県さいたま市浦和区) : 好奇心いっぱいこころ旅
[11] さいた豆知識 Part3(大宮すずらん通りの招き猫・おひかわさまの丁石・つきのみやさんの七不思議) | 特集一覧 | VISIT SAITAMA CITY