坐摩神社(いかすりじんじゃ)~船場の氏神様、三ツ鳥居と数々の歴史秘話~

大阪市中央区本町に鎮座する坐摩神社。通称「ざまさん」として親しまれるこの神社は、古くから船場の人々の暮らしを見守り続けてきた、由緒ある氏神様です。摂津国一之宮であり、旧官幣中社という格式高い神社でもあります。

基本情報

  • 所在地: 大阪府大阪市中央区久太郎町4丁目渡辺3号
  • アクセス: Osaka Metro御堂筋線・四つ橋線・中央線「本町駅」から徒歩約3分
  • 電話番号: 06-6251-4792
  • 営業時間: 平日7:30~17:30、土日祝7:30~17:00
  • 主なご神徳: 住居守護、旅行安全、安産守護

歴史と伝説:神功皇后と三ツ鳥居の謎

約1800年前、神功皇后が新羅からの帰還途中に、淀川南岸の田蓑島(現在の天満橋西、石町付近)に坐摩大神を奉祀したのが始まりと伝えられています。平安時代の『延喜式』には摂津国西成郡唯一の大社として記載されており、その歴史の古さを物語っています。

天正10年(1582年)の大坂城築城の際に現在地に移転されましたが、その際、元の地名「渡辺」を現在地にも継承したことから、渡辺姓の発祥の地としても知られています。昭和20年の戦災で社殿が焼失しましたが、現在の社殿は戦前の姿を忠実に再現した鉄筋コンクリート造りです。

境内には、大小3つの鳥居が横に連なる珍しい「三ツ鳥居」があります。その由来は諸説ありますが、神社では「三神一体」を表しているという説が有力です。この三ツ鳥居は、全国的にも珍しく、一見の価値があります。

神様とご利益:住居守護から安産まで

坐摩大神は、神武天皇の時代から宮域を守る神として宮中に祀られていたとされ、その語源は「居所知(いかしり)」、つまり「居住地を守る」という意味から来ていると言われています。

坐摩大神は、生井神、福井神、綱長井神、波比岐神、阿須波神の五神を総称したもので、住居守護、旅行安全、安産守護など、幅広いご利益があるとされています。特に安産祈願は有名で、神功皇后や明治天皇も安産祈願に訪れたと伝えられています。

その他:紫陽花と夏祭り

境内には約30種、約300株の紫陽花が植えられており、6月中旬頃が見頃です。また、7月には夏祭りやせともの祭りが開催され、多くの人々で賑わいます。

まとめ:大阪の真ん中で歴史と神々しさを感じる

大阪の中心地に位置する坐摩神社は、歴史と神秘に満ちた場所です。三ツ鳥居や数々の伝説、そして今もなお人々の暮らしを見守る神々。ぜひ一度、訪れてその魅力に触れてみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 坐摩神社 – Wikipedia
[2] 坐摩神社(いかすりじんじゃ)|オオサカマニア|Osaka Metroが届ける大阪のお出かけサイト
[3] 501 Not Implemented
[4] 坐摩神社(いかすり神社) | 観光スポット・体験 | OSAKA-INFO
[5] 坐摩神社公式サイト〔大阪市・本町〕

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