鳥取市国府町に鎮座する宇倍神社:歴史と神秘に満ちた因幡国一宮

鳥取県鳥取市国府町宮下、緑豊かな丘陵に鎮座する宇倍神社(うべじんじゃ)。式内社(名神大社)であり、因幡国一宮として古くから崇敬を集める由緒ある神社です。旧社格は国幣中社、現在は神社本庁の別表神社に列せられています。

悠久の歴史と武内宿禰命

創建は648年(大化4年)と伝えられ、祭神は武内宿禰命(たけうちのすくねのみこと)。武内宿禰命は、景行天皇から仁徳天皇までの五朝に仕えたとされる伝説的な人物で、360歳まで生きたと伝えられています。その長寿と功績から、宇倍神社は長寿の神、そして商売繁盛・金運上昇の神としても信仰を集めています。

紙幣に採用された神社

明治32年(1899年)、全国の神社で初めて、宇倍神社の拝殿の絵が紙幣に採用されました。その後も数回にわたり紙幣の図柄となり、「お金に縁がある神社」として広く知られるようになりました。このことから、現在でも多くの参拝者が商売繁盛や金運上昇を祈願して訪れています。

圧巻の例大祭と麒麟獅子舞

毎年4月21日に行われる例大祭は、地域にとって最も重要な祭りです。約350年の歴史を誇る「麒麟獅子舞(きりんじしまい)」は、鳥取県無形民俗文化財に指定されている、一本角の獅子による荘厳な舞です。例大祭の前後の土日には、御幸祭(みゆきさい)も開催され、重さ400貫ともいわれる大神輿の担ぎ出しや、武者行列、鳥取藩の参勤交代を再現した「奴の舞」、巫女の舞など、見どころ満載です。これらの祭りは、地域住民の強い信仰と伝統が息づく、感動的なイベントとなっています。

神秘的な境内と周辺の史跡

境内には、歴史を感じさせる様々な建造物や碑があります。本殿、拝殿はもちろんのこと、武内宿禰命終焉之地碑なども見どころです。神社周辺には、因幡万葉歴史館、因幡国庁跡、鳥取藩主池田家墓所など、歴史的な史跡が点在しており、歴史散策にも最適な場所です。

アクセス

中国自動車道「佐用JCT」から鳥取自動車道「鳥取IC」経由で約25分、または佐用JCTから約1時間30分。JR鳥取駅から日ノ丸バス中河原行きで約20分、「宮ノ下」下車、徒歩約3分。

まとめ

宇倍神社は、歴史、伝説、そして神秘的な雰囲気に満ちた、魅力的な神社です。商売繁盛や金運上昇を願う人だけでなく、歴史や文化に興味のある人にとっても、訪れる価値のある場所と言えるでしょう。ぜひ、鳥取を訪れた際には、宇倍神社に足を運んでみてください。

関連リンク・参考文献

[1] 宇倍神社|鳥取市
[2] とっとり旅 【公式】鳥取県観光旅行情報サイト
[3] 宇倍神社|観光スポット|鳥取市観光サイト【公式】 – 鳥取市のおすすめ観光・旅行情報
[4] 宇倍神社例大祭・御幸祭|イベント|鳥取市観光サイト【公式】 – 鳥取市のおすすめ観光・旅行情報

By ando