鳥取県日野町 金持神社:金運と開運の聖地を訪ねて

基本情報

鳥取県日野郡日野町に鎮座する金持神社(かもちじんじゃ)は、その名のとおり「金運」と「開運」のご利益で知られる神社です。全国でも類を見ない縁起の良い名前から、宝くじ当選祈願など、多くの参拝客が訪れます。主祭神は天之常立尊(あめのとこたちのみこと)で、古くからこの地を治めた豪族、金持景藤氏とも深い関わりがあります。

歴史と伝説

神社の創建年代は不明ですが、弘仁元年(810年)に出雲国薗妙見宮(現長浜神社)から勧請されたと伝えられています。当初は「妙見宮」と呼ばれ、明治元年に「金持神社」と改称されました。「金持」という地名は、かつてこの地が「玉鋼」と呼ばれる良質な鉄の産地であったことに由来すると言われています。黄金にも勝ると言われた玉鋼の生産は、この地の繁栄を支え、「金持」という地名が生まれた所以です。

金持神社と深く関わりのある金持景藤は、後醍醐天皇の忠臣として活躍した人物です。1333年、隠岐から脱出した後醍醐天皇を奉じて討幕の兵に加わり、金持神社に必勝祈願をしたと伝えられています。その際、神前の戸帳を御旗にしたという逸話も残されています。後醍醐天皇は、京都への遷幸後にも金持神社にお礼参りに訪れたと言われています。境内には、金持景藤公のお墓と伝えられる宝篋印塔も現存しています。

また、平家物語や源平盛衰記にも登場する長谷部信連も、流刑の身となった際に金持郷に滞在し、延暦寺、長楽寺、祇園神社などの建立に携わったとされています。

金運と開運の御利益

金持神社では、金運や開運のご利益を求めて多くの参拝者が訪れます。境内には、参拝者から奉納された絵馬や、宝くじ当選を報告する絵馬が数多く飾られています。これらの絵馬には、商売繁盛やロト当選など、様々な開運体験が記されており、神社の霊験あらたかな力を物語っています。

見どころ

  • 社殿: 古風な社殿は、静寂な自然に囲まれ、神聖な雰囲気に包まれています。
  • 鳥取県銘木: 境内には、樹齢600年と言われるサワラとチャンチンの巨木があり、県の銘木に指定されています。サワラは遷宮の際に屋根材として利用するために植えられたとされ、チャンチンは鉄生産の予防薬として中国から持ち込まれたものと考えられています。
  • 金持神社札所: 御札や御守、御朱印帳などの授与品、そして「オシドリ」をモチーフにした可愛らしいグッズも販売されています。オシドリは鳥取県の県鳥であり、神社から車で約5分の場所にオシドリ観察小屋があります。

アクセス

米子自動車道江府ICから車で約20分、伯備線根雨駅から車で約7分。

まとめ

金持神社は、歴史と伝説に彩られた、金運と開運のご利益で知られる神社です。静寂な自然に囲まれた境内は、心身ともに癒される空間となっています。鳥取県を訪れた際には、ぜひ金持神社に立ち寄り、金運と開運を祈願してみてはいかがでしょうか。

関連リンク・参考文献

[1] とっとり旅 【公式】鳥取県観光旅行情報サイト
[2] 金持神社|公式ホームページ|鳥取県日野郡日野町
[3] 金持神社/【鳥取県】日野町
[4] 鳥取県 日野郡日野町 金持神社(かもちじんじゃ) – 日本の河川とその周辺
[5] 金運アップ!鳥取の金持神社(かもち神社) 宝くじ当選のご利益も | ANA

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